NHK BS・NHK BSプレミアム4Kで今年12月、NHK総合で25年1月放送予定の特集ドラマ「コトコト～おいしい心と出会う旅～」（日時未定）の会見がNHK富山放送局で開催され、主演の古川雄大、共演の葉山奨之、濱尾ノリタカ、柴田理恵、そして、制作統括の堀内裕介氏が登壇。「富山編」の物語の舞台となる土地の印象や、撮影への意気込みなどを語った。
「コトコト～おいしい心と出会う旅～」は、全国各地が舞台の心にしみわたる人情グルメドラマ。日本全国の魅力的な食材を探して旅をする百貨店のバイヤーである主人公・結稀宏人（古川）は、全国を巡る仕事は1人でできるので、少し気楽だと思っていた。しかし、はからずも地域の人と深く関わっていくことになる。その土地で生きる人々のパワーや優しさ、そして土地に根ざした食材や料理に触れることで、少しずつ生きるエネルギーが満たされていく、ゆったり、ほっこりできて、明日ちょっと頑張ろうと思えるオリジナル作品だ。今冬には、「新潟編」の放送も決定している。
今回の撮影で初めて富山を訪れたという古川は、「『新潟編』に続き、現地で富山の空気を感じながら撮影させていただいております。海あり山あり、空気が澄みわたり、水がおいしく、美しい。色彩鮮やかで自然にあふれたこの環境は画力があり、映像ではもちろんのこと、撮影隊の空気感をも彩ってくれます。そして現地の方々の温かさに触れ、震災の影響で大変な状況にもかかわらず、撮影を受け入れて協力してくださる富山県民の皆さまに心から感謝しております」と、素晴らしい環境で撮影できていることに感謝を表した。
「富山編」の内容にも触れ、「流れていく時の中でもがく若者2人が描かれます。天災や身の回りの変化によって環境が変わり、現状を打破しようと葛藤する2人。そこに主人公の宏人が現れて物語が展開していきます。脚本を読ませていただき、今、当たり前に感じる日常がとても幸せで、そして大切であり、これからの一瞬一瞬を大事にしなくてはと思いました」と述べた。
また、「普遍的なテーマが生きていく上でのヒントを与えてくれるパワーのある作品だと思います。演じられる意義をしっかりと感じたうえで、見てくださる方々にはこの作品のメッセージをダイレクトに心にお届けしたいと思っております。作品に散りばめられたヒントを皆さまに感じ取っていただき、『富山県』の素晴らしさとともに、心に残る作品になるよう努めます。ぜひご期待ください」と思いを伝えた。
射水市の新湊漁港で仲買人をしている山本遥来役に扮（ふん）する葉山は、「仲買人“山本遥来”を自分だけではなく、宏人役の古川さんはじめキャスト・スタッフの方々、地元の方々、富山の空気感、食べ物、いろいろなことを感じたまま純粋に表現してキャラクターを作っていけたらと思っています。まさに富山でしか撮れない作品になるように一生懸命頑張ってまいります。心温まること間違いなしです。そして何より、富山の食材は、本当においしい!!」と笑顔を見せた。
新湊の若き漁師・我孫子壮太役の濱尾は「豊かな自然に囲まれ、温かくも心（しん）のある、真っすぐな富山の人々とともに育った壮太。ぶっきらぼうながらも、優しさと強い思い、そして富山を誇る気持ちを胸に秘めています。今作の撮影で、私は初めて富山を訪れました。撮影内外で富山の土地を巡り、地元の方々と対話を重ねることで、富山が大好きになりました！ 私が全身で感じた富山のすてきさを、ここでしか演じ得ない壮太を通じてお届けできるように、全力を尽くします。富山の皆さまに喜んでいただけるような、ドラマを見た方が富山に来たくなるような、そんな作品にしたいです」と呼び掛けた。
野菜に愛情を注ぐ富山の農家・三盃和代役を担う柴田は、富山出身。「富山は何でもおいしいんです。有名な海の幸はもちろんですけど、お米も野菜もお肉もなーんでも。でも富山の人は、言います。『なんにもないちゃ』。それは謙虚で奥ゆかしい県民性なのか、おいしいのが当たり前すぎて気が付かないのか。このドラマをきっかけにもっと堂々と富山をアピールしたいと思っています」と地元への愛をたっぷりこめてPRした。
チーフプロデューサーの堀内氏は「新たに始まるシリーズの最初の舞台となるのが、日本海に臨む富山県・射水市です。その港町・新湊を中心に、主人公の宏人は実に魅力的な食材、そして人情味あふれる人々と出会います。海の恵み、山の恵み、あるいは…。一体どんな“宝物”が見つかるのか!? うれしいコト、悲しいコト、幸せなコト…。いろいろな“コト”がつまった、心温まる“スープ”のようなこの物語を、ぜひ味わってください」とメッセージを寄せた。
さらに、新湊出身のすし店の大将役で、立川志の輔がNHKドラマに初出演。「このドラマの企画は47都道府県での撮影を目指しているその中で、ファーストにふるさとの富山県が選ばれてとてもうれしく、また、私の出演シーンもファーストシーンとのことで2倍の喜びです。ただ、42年間の落語の修行がすし屋のおやじ役に役立つかどうか。それに加えて撮影場所が実家から300mのところにあるおすし屋さんと聞き、懐かしい幼少の思い出がよみがえりそうで、半世紀ぶりに行く緊張がたまりません。どんな演技になるのやら、乞うご期待ください」とコメントが届いた。
