【お弁当】梅雨の時期にお弁当を安心して持たせる3つのコツ!

気温が高い日が増えてきました。これから暑くなるので、お弁当の衛生管理が大切な時期ですね。

今回は、野菜や果物のおいしさを引き出す野菜料理家の越野美樹さんが、惣菜屋を経営してきた経験から、傷みにくいお弁当のコツを伝授します。

1.しっかり冷ましてから詰める

食中毒は、温度・水分・栄養の3要素がそろうと発生します。
気温の高い季節は特に、温度管理が大切。ご飯やおかずをそれぞれ、素早くしっかりと冷ましましょう。
我が家では朝、ご飯を炊いている間におかずを作り、まずはお弁当箱にご飯を詰めます。
前の晩に作ったおかずはしっかり中まで温め直すことが大切。
おかずはお皿にうつしておくと早く冷めます。そのうち1品はお弁当箱の中でご飯から離れた場所で、アルミカップなどに入れて冷ますことも。
冷ましている間に朝食をとり、ご飯やおかずが冷めたところでお弁当箱に詰めます。
お弁当は作ってから食べるまでの時間が長く、常温に置いておくので、しっかりと温度を下げてからフタをしめましょう。

2.しっかり火を通して水分をなくす

暑い時期のお弁当は、火の通り具合にも注意が必要です。
例えば、お弁当の定番、だし巻き卵は、半熟に仕上がることもありますね。
我が家では、お弁当の卵料理は中までしっかり火を通します。
例えば、親子丼や玉子丼は家で食べるときは半熟気味に仕上げますが、お弁当では、水分がほとんどなくなるまで煮詰めます。
だし巻き卵は気温が高い季節にはお弁当に入れず、しっかり火を通す卵料理を作ります。
例えば、少し厚めの薄焼き卵にしたり、スキレットに卵を溶き入れてフタをし、オープンオムレツにしたり。
卵料理以外も、中までしっかりと火を通す調理方法を選びましょう。
唐揚げやソテーなどは、竹串などをさして中まで火が通っているか確認します。
生で食べられるハムやちくわ、かまぼこなども、お弁当のおかずにするときは、火を入れると安心です。

3.汁気をよく切る

お弁当のおかずは、汁気をよく切ることが大切です。
煮物は煮詰めて汁を最後まで煮切ったり、焼き物や揚げ物などは汁気をなくしたりする調理を心がけるのがコツ。
また、生野菜は水分が多いので、お弁当には向きません。
レタスやミニトマトはお弁当の彩りに重宝しますが、生野菜やトマトのヘタでの食中毒が多いです。
ミニトマトはヘタをとり、よくよく洗って水気をしっかり拭き取りましょう。
緑色のおかずは、生野菜以外を使います。さやいんげんやブロッコリーはゆでるよりも、炒めたり煮たりして汁気を飛ばすのがオススメです。

また、青じそは水分が少なく、殺菌効果があります。例えば、薄切り肉やちくわと一緒に巻いて焼いたり揚げたりすると、子どもでも食べやすいです。

暑くてジメジメするこれからの季節、温度と水分を意識して管理しましょう。
中まで火を通して、水分をなくし、しっかり冷ますのがコツですよ。
お弁当生活をぜひ、安心して楽しんでくださいね。

■執筆/越野美樹…調理師資格・野菜料理家・ライター。基本調味料で野菜のおいしさを引き出す料理、自然住宅・田舎暮らし・SDGs、暮らしの節約術など、レシピやコラムで発信する。
編集/サンキュ!編集部

※IHクッキングヒーターをご使用の場合は、説明書を確認し、指定の油量を必ず守って調理してください。

※気温の高い時期はおべんとうが傷みやすいので注意してください。気温25度以上の日には生野菜を避け、卵や練り物、肉・魚類にきちんと火を通すことをお勧めします。

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