知名度上昇で大混雑 神秘的な竜の瞳が見える名所「八幡平ドラゴンアイ」に丈の短いズボンやサンダル履きの見物客も 残雪の頂上付近で転倒・けがに注意呼びかけ 岩手・八幡平市

沼の雪解けの様子がまるで竜の瞳のように見えることから名付けられた八幡平ドラゴンアイ。週末は神秘的な光景を一目見ようと訪れた大勢の人で混み合いました。雪が残る観光スポットで注意すべき点とは?

(記者リポート)
「ドラゴンアイへの入り口となる見返峠(みかえりとうげ)です。駐車場にはご覧の通り長い列ができています」

見返峠には約1100台の有料駐車場がありますが、26日は午前8時過ぎから駐車場に入る車で渋滞しました。

(親子連れ)
「ドラゴンアイを見にきました。詰まってから1時間くらいですかね」

岩手県の八幡平市観光協会によると、岩手県と秋田県を結ぶ観光道路アスピーテラインよりも樹海ラインの方が混雑は少ないということです。

見返峠からドラゴンアイが見られる鏡沼(かがみぬま)までは登山道が整備されていますが今の時期はまだ、ところどころに雪が残っています。ほとんどの人がトレッキングシューズやスノーブーツなど登山に適した装備で臨んでいましたが、中には丈の短いズボンやTシャツ・・・サンダル履きの軽装の人も。ドラゴンアイの知名度が上がり多くの人が訪れるようになった一方で、毎年、転倒によるけが人も発生していて八幡平市観光協会では注意を呼びかけています。

そうした中、岩手県の自然公園保護管理員・鈴木央司さんは、登山客が転ばないように雪が残る斜面を毎日階段状に削っています。

(鈴木央司さん)
「(足を滑らせる人へ)あ~危ない危ない。こっちの滑らない方を歩ていって。ドラゴンアイが有名になる前は、今の時期は登山の方しかいらっしゃらなかったので、こんな作業は無かったんですが」

さまざまな人の助けもあって20分ほど歩くと鏡沼に到着です。朝の冷え込みのせいか午前中は表面が薄く凍っていました。標高およそ1600メートルの鏡沼、春の訪れは一進一退です。瞳が一望できる撮影スポットでは眺める人と山頂を目指す人で渋滞する場面も見られました。

(群馬から訪れた男性)
「なかなか良いですね。群馬から来たんですけど。この色が良いですよね。
(栃木から訪れた女性)
「初めて見たんですけど、うれしいです。本当にきれいですね。何があるか分からないので。それなりの準備というか」

趣味で山登りをしている女性は装備も本格的でした。春の訪れに合わせ毎年異なる様相を見せる神秘の瞳。鏡沼が八幡平頂上付近にあることを忘れず竜のお眼鏡にかなった装備で訪れましょう。

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