鎌倉の人気カフェ、市が明け渡し求め提訴へ 「耐震不足」主張も店側は反論、映画「稲村ジェーン」登場店モデルにも

鎌倉市が明け渡しを求めているヴィーナスカフェ=27日、鎌倉市坂ノ下

 鎌倉市の松尾崇市長は27日の定例会見で、市立公園敷地内で市の許可を受けずに営業しているとして、人気のカフェ「ヴィーナスカフェ」(同市坂ノ下)の運営会社「メイン商事」に対し、建物明け渡しと損害賠償を求める訴訟を起こす方針を表明した。市は建物が「市が定める耐震基準を下回っている」と主張、運営会社側は「耐震上の問題はない」と反論している。

 市によると、カフェは国道134号線沿いで海を見渡すことができる「鎌倉海浜公園坂ノ下地区」の敷地内にあり、敷地面積は約830平方メートル、床面積は約300平方メートル。

 鎌倉の海岸沿いにある同カフェは歴史が長く、人気バンド「サザンオールスターズ」の桑田佳祐さん監督映画「稲村ジェーン」に登場するカフェのモデルになるなど、ドラマや映画のロケ地として知られてきた。 

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