「うそをつきながら続けても自分自身は楽しめない」パラ陸上のレジェンド山本篤選手が引退会見 世界一美しい跳躍で魅了「義足になっても楽しむ方法はある」

パラ陸上界のレジェンド、静岡県掛川市出身の山本篤さんが2024年5月26日、現役引退を発表。27日行われた引退会見で現在の心境を語りました。

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<山本篤さん>
「自分自身がやっぱり可能性が無いなと思ったので、プロのアスリートとしては失格だなと。自分の中でうそをつきながら陸上を続けることも可能かもしれないが、でもその状況で陸上をやっていても自分自身は楽しめない」

義足選手としてパラスポーツ界を牽引してきた掛川市出身の山本篤さんが27日、引退会見を行いました。

世界一美しいとも評される跳躍の走り幅跳びと100mを軸に、北京から東京まで夏季パラリンピックに4度出場。

北京パラリンピックでは男子走り幅跳びで銀メダルを獲得し、日本パラ陸上界初の義足のメダリストとなりました。

5月まで神戸で開催されていた世界パラ陸上にも出場し、今シーズンの自己ベストを更新する跳躍を見せましたがパリパラリンピックは目指さず。20年以上にわたる競技生活に幕を閉じる決断をしました。

<山本篤さん>
「1つのことに取り組んで没頭すると、こんなにも可能性があったのだなというのを見つけることができた。義足になっても楽しむ方法はあるんだよというのを伝えたいと思う」

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