バルカン管弦楽団が来日公演 民族対立越えて共栄の音色

東京都内で開かれた「バルカン室内管弦楽団」の「ワールドピースコンサート」=27日午後

 1990年代に民族紛争があった旧ユーゴスラビア各国の演奏家らでつくる「バルカン室内管弦楽団」が27日、共存共栄を願う「ワールドピースコンサート」を東京都内で開いた。日本での公演は、新型コロナウイルス禍を経て4年ぶりにメンバー全員で来日した昨年11月以来。

 楽団は2007年、長野県出身の指揮者、柳沢寿男さん(52)が内戦で対立した民族の違いを乗り越え交流を図ろうと設立した。これまでにウィーンやニューヨークなど世界各地でコンサートを開催した。

 この日は柳沢さんの指揮で東欧を代表する作曲家ドボルザークの交響曲第8番などを厚みのある音色で奏で、喝采を浴びた。

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