市民の声がぎゅっと詰まった1冊 「地球の歩き方」横浜市版、表紙にみなとみらいの風景採用

地球の歩き方の宮田統括編集長(左)と横浜市版を担当した今井歩プロデューサー=24日、横浜市役所

 旅行ガイド本「地球の歩き方」の横浜市版の表紙がお披露目された。制作には市民ら約2500人が関わり、「横浜自慢」や「横浜あるある」などの企画に協力。表紙には7割の市民が選んだ、みなとみらい21(MM21)地区(同市中、西区)の風景が採用された。8月1日に発売する。

 出版社「地球の歩き方」は海外旅行者向けのガイド本を中心に展開してきたが、新型コロナウイルス禍を機に国内版を相次いで出版。横浜市版の制作に当たり、市民の声を生かすために市と連携協定を締結。昨年秋に市民アンケートを実施し、住みたい区やお薦めスポット、表紙にしたい風景などを募った。市民参画型での制作は横浜が初めてという。

 表紙のお披露目のため市役所を訪問した宮田崇統括編集長は、ガイド本でありながら土地に根付く歴史・文化もしっかり書き込んだといい、「気付きがたくさんあるので、『うちのまちも載っている』と地元を歩いてくれたらもっと横浜のことも好きになると思う」と紹介。「市民の声がぎゅっと詰まった、過去に例がない1冊を世に送り出せる」と出来栄えに自信を見せた。

 歩き方は448ページで、2千円(税抜き)。市立学校や図書館に531冊が寄贈されるという。

© 株式会社神奈川新聞社