「彼らは才能だけで勝っている」御大バークレーが優勝候補セルティックスに疑問符「ボールも選手も動かない」<DUNKSHOOT>

インディアナ・ペイサーズとのイースタン・カンファレンス決勝、シリーズ3勝0敗と圧倒的優位に立っているボストン・セルティックス。2年ぶりのNBAファイナル進出まであと1勝、そして2008年から遠ざかっている悲願のリーグ制覇まで、あと5勝に迫っている。

レギュラーシーズンでリーグ最高成績の64勝18敗(勝率78.0%)をマークしたセルティックスは、今季の優勝候補の最右翼と目されている。ただ、現地時間5月25日(日本時間26日、日付は以下同)に行なわれたシリーズ第3戦に114-111で勝利した直後、チャールズ・バークレー(元フェニックス・サンズほか)は『NBA on TNT』の番組内で、「セルティックスは(クリスタプス)ポルジンギスなしでは頂点に立てない」と言い切った。

「俺は彼らを優勝候補に選んでいた。だからこそ昨夜、初めて言ったんだが、彼らはポルジンギスなしではチャンピオンシップを勝ち取れないよ。

なぜなら、彼らはハーフコートでの得点力が必要だからだ。アル(ホーフォード)はすべてのシュートを決めた。だが言っておくと、『彼らが優勝できるかわからない』と俺が初めて言ったのはこの時だ。彼らは1オン1しかしないからな。ボールムーブメントがなければ、選手も誰も動かない。才能だけで勝っている。そしてそれは、より優れたチームには通用しない」
そう話したバークレー。オールスターガードのタイリース・ハリバートンを欠くペイサーズに、最後まで劣勢を強いられたセルティックスの戦いぶりを、不甲斐なく感じたのだろう。

そんな“御意見番”がキーマンに推すポルジンギスだが、マイアミ・ヒートとのファーストラウンド第4戦で痛めた右ふくらはぎの故障が長引き、27日に行なわれるペイサーズとのシリーズ第4戦にも欠場予定。これで1か月以上も実戦から離れることになってしまった。

セルティックスとしては、ポルジンギスが万全のコンディションでコートに復帰し、彼とともに頂点へ駆け上がるのがベストのシナリオだ。だが、彼が復帰できなかった、あるいは完治しないまま戦列に戻りプレーに精彩を欠いた場合でも、その穴をカバーしたままチャンピオンシップを勝ち取ることができるのか。名門の真価が問われそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

© 日本スポーツ企画出版社