「負けず嫌いで究極のチームメイト」テイタムが第3戦の殊勲者ホリデーを絶賛。本人は「一貫性を保っているだけ」<DUNKSHOOT>

現地時間5月25日(日本時間26日、日付は以下同)、ボストン・セルティックスはインディアナ・ペイサーズとのイースタン・カンファレンス決勝第3戦に114-111で勝利。シリーズ成績を3勝0敗とし、NBAファイナル進出へ王手をかけた。

この試合、セルティックスはジェイソン・テイタムがゲームハイの36得点に10リバウンド、8アシスト、2ブロック、ジェイレン・ブラウンが24得点、アル・ホーフォードが7本の3ポイント成功を含む計23得点に5リバウンド、3ブロック、デリック・ホワイトが13得点、5リバウンド、7アシスト、4ブロックをマーク。

そして、殊勲の働きを見せたのがドリュー・ホリデーだ。33歳のベテランガードは109-111と2点ビハインドの第4クォーター残り38秒、パスカル・シアカムのファウルを受けながらレイアップを決め3ポイントプレーを完成させてチームを逆転に導くと、残り3.1秒にはアンドリュー・ネムハードのドライブを封じスティール。直後に得た2本のフリースローを冷静に沈め、勝利に大きく貢献した。

この日、ホリデーは体調不良のため試合前のシュートアラウンドに参加せず、出場が微妙と報じられていた。しかし最終的に、テイタムの43分57秒に次ぐチーム2位の38分7秒プレー。14得点、9リバウンド、3アシスト、3スティール、1ブロックと、攻守で素晴らしいパフォーマンスを披露した。
トップスコアラーとなってチームを勝利へ導いたテイタムは、ホリデーについてこう話す。

「ドリューについては、もう多くを語る必要はないよね。負けず嫌いな究極のチームメイトだし、もちろんチャンピオンでもある。僕らはみんなこの舞台に立ってきたから、どれだけタフなものなのか、体調不良をどのようにして乗り越えるかもわかっている。ドリューは大事な場面で活躍する選手で、(第3戦では)とんでもないプレーを決めてくれたよ」

キャリア15年目のホリデーは、現在8度目のプレーオフを戦っている。フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ニューオリンズ・ペリカンズ、ミルウォーキー・バックスでも主力として重要な役割を果たし、2021年にはバックスで優勝を経験した。

「僕はただ、自分がこれまでのキャリアでやっていることを忠実に続けているだけさ。この場にいられることは本当にありがたいものだとわかっているからこそ、コートに立った時はすべての瞬間に感謝している。けどあくまで一貫性を保っているだけ」

そう語ったホリデー。勝負所でも冷静沈着、経験豊富なベテランを擁するセルティックスは、スウィープでの決着をかけて27日のシリーズ第4戦に臨む。

文●秋山裕之(フリーライター)

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