セ・リーグ球団別週間MVP 広島・小園海斗が4番の風格、DeNA宮﨑敏郎も好調キープ

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小園海斗はリーグトップのwRAA3.8

先週のセ・リーグは2位・広島がDeNAに3連勝し、首位・阪神に0.5差に肉薄した。1.5差で3位・巨人が追う展開。3タテを喫したDeNAと入れ替わって中日が4位に浮上した。

SPAIAでは5月21日から26日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

セ・リーグトップはwRAA3.8の広島・小園海斗だった。24日の中日戦で決勝1号ソロを含む4安打2打点をマークするなど24打数10安打の打率.417。5月は月間打率.375と絶好調だ。

堂林翔太が抹消されてからほとんどの試合で4番として起用されており、得点圏打率.462と勝負強さを発揮。鯉のぼりの季節からチームに大きく貢献している。

ヤクルト村上宗隆、阪神・近本光司も上昇

DeNAは宮﨑敏郎が20打数7安打、1本塁打を放ってwRAA3.7をマークした。21日のヤクルト戦では3号ソロを含む2安打2打点で勝利に貢献。広角打法で3割近い打率をキープしており、通算500打点にもあと6まで迫っている。

先週は1勝5敗と負けが込んだヤクルトは村上宗隆が気を吐いている。23、24日に2試合連続で11号、12号を放ち、21打数6安打の打率.286、チームトップのwRAA3.7をマークした。チームは借金8と苦しい状況が続くが、主砲の好調は頼もしい限りだ。

首位・阪神は近本光司が好調をキープ。21日からの広島3連戦で3試合連続マルチ安打を放つなど23打数9安打の打率.391、wRAA3.2だった。主軸が調子の上がらない猛虎打線において欠かせない存在となっている。

巨人・丸佳浩、中日ディカーソンも存在感

巨人・丸佳浩は先週の全5試合で安打を放ち、18打数8安打の打率.444、1本塁打。最近は1番として起用されており、22日の中日戦で先頭打者本塁打を放つなどチームトップのwRAA2.8をマークした。プロ17年目の35歳はまだまだ元気だ。

中日は新外国人のアレックス・ディカーソンが一軍登録された翌日の24日ヤクルト戦で1号ソロ。結果的にそれが決勝弾となり、故障から復帰した自らを祝う来日初アーチとなった。3試合で9打数3安打、wRAAは1.7。交流戦の秘密兵器となるか。

28日から交流戦に突入。毎年のように終わる頃には大きく順位が入れ替わっており、ペナントの行方を左右する重要な18試合だ。週間MVPに輝いた選手たちの活躍が期待される。



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