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大相撲5月場所で西小結、大の里(23、二所ノ関)が幕内初優勝を果たし、殊勲賞と技能賞も獲得した。十両から5場所連続2桁となる12勝3敗の好成績で、初土俵から所要7場所の史上最速V。初日に横綱・照ノ富士を破り、大関・霧島、琴櫻を連破する堂々たる相撲内容だった。
1月場所と3月場所は優勝争いに絡んだものの、届かなかった。「幕内優勝が夢から目標に変わった。5月場所でチャンスを物にでき、目標を達成してうれしい」と優勝インタビューで話した。優勝パレードは、能生中―海洋高―日本体育大で苦楽を共にしてきた兄弟子の白熊と最高の景色を味わった。
中高時代に指導した海洋高相撲部総監督の田海哲也さん(63)は、会場の両国国技館で晴れ姿を見届け、「指導者をスタートした時に、教え子が大相撲の幕内最高優勝をすることは考えられない、遠い夢だった。感謝、感謝でいっぱい。落ち着いていて、素晴らしかった」と、感無量の面持ちで大の里の快挙をたたえた。
一方、十両東6枚目の白熊(25、二所ノ関)は6勝9敗、同東13枚目の欧勝海(23、鳴戸)は5勝10敗と共に無念の負け越し。欧勝海は3場所在籍してきた十両の座が危うくなった。
幕下西筆頭の嘉陽(24、二所ノ関)は5勝2敗と勝ち越し、来場所の十両昇進が確実となった。決定すれば、海洋高出身力士で5人目の関取となる。同部屋で中高大の同期、白熊や後輩、大の里の姿を追う。
上越関係力士12人のうち6人が勝ち越した。
大相撲7月場所(愛知・ドルフィンズアリーナ)は7月14日に初日、7月1日に番付が発表される。
上越関係力士の今場所の結果は次の通り。
▽西小結、大の里(二所ノ関、石川県津幡町出身、海洋高―日本体育大出)12勝3敗=幕内優勝、殊勲賞・技能賞
▽十両東6枚目、白熊(二所ノ関、福島県須賀川市出身、同)6勝9敗
▽十両東13枚目、欧勝海(鳴戸、石川県津幡町出身、海洋高出)5勝10敗
▽幕下西筆頭、嘉陽(二所ノ関、那覇市出身、海洋高―日本体育大出)5勝2敗
▽幕下西39枚目、麒麟龍(二所ノ関、東京都墨田区出身、海洋高出)2勝5敗
▽幕下東46枚目、黒姫山(境川、糸魚川市出身、同)3勝4敗
▽三段目西2枚目、村山(鳴戸、千葉市出身、同)3勝4敗
▽三段目西10枚目、謙信(境川、上越市出身、高田農高出)4勝3敗
▽三段目西15枚目、丸勝(鳴戸、上越市大島区出身、海洋高出)4勝3敗
▽三段目東60枚目、大新海(大嶽、新潟市出身、同)0勝1敗6休
▽三段目東66枚目、王輝(錣山、関川村出身、同)5勝2敗
▽序ノ口西13枚目、狩野(鳴戸、新発田市出身、同)5勝2敗