モーニング娘。’24[ライブレポート]さらなる高みを目指す決意を示した武道館公演

モーニング娘。’24[ライブレポート]さらなる高みを目指す決意を示した武道館公演

モーニング娘。’24が、5月27日(月)に日本武道館で単独ライブ<モーニング娘。'24コンサートツアー春 MOTTO MORNING MUSUME。FINAL>を開催した。

9年にわたってグループのリーダーを務めていた譜久村聖が、昨年の秋ツアーをもってグループを卒業。新たに生田衣梨奈がリーダーとなった新体制で臨んだ春ツアーのファイナルとして行なわれた同公演。会場に約9,000人のファンが訪れたほか、全国47都道府県の50以上の映画館でもライブビューイングを実施。さらにはオンライン動画サービスHuluでもライブ配信されるなど、全国13都市31公演を巡ったツアーのラストにふさわしい公演となった。

ライブ中には、新体制後初となる通算74枚目のシングル「なんだかセンチメンタルな時の歌/最KIYOU」(両A面)」を8月14日(水)に発売することをサプライズで告知。また、ライブ前日の夜に、今秋のツアーをもってグループから卒業すること発表したサブリーダーの石田亜佑美が“最後まで魂を燃やして駆け抜けます!”と、卒業への思いに触れる一幕もあった。

本記事では、オフィシャルレポートをお届けする。

開演前の会場は、卒業を発表した石田のメンバーカラーである青一色に。ライブは「One・Two・Three(23Ver.)」でスタートし、「Wake-up Call〜目覚めるとき〜」「HappybirthdaytoMe!」「HEAVYGATE」とアップチューンなナンバーを畳み掛け、ファンを自分たちの世界へ冒頭から引き込んでいく。

冒頭のMCでリーダーの生田が“日本武道館にお集まりのみなさん! こんばんは”と挨拶したのち、石田が“たくさんの応援の声や、寂しいという声も届いています。本当にありがとうございます”と、自身の卒業発表に関しての周囲の反応を告白。続けて“私はモーニング娘。の魂が大好き。卒業発表しましたが、今日はツアーファイナルなので、モーニング娘。の魅力をみなさんにぶつけます。どうか最後までお楽しみください!”と力強く宣言し、ファンから大きな拍手が巻き起こっていた。

さらにここで“みなさんの「もっと」に応えるべく、新曲を世界初披露したいと思います!”と、小田さくらがサプライズで発表すると、会場から再び大きな歓声が。ファンからの声援を受ける中、8月発売予定の両A面シングルから「最KIYOU」を初披露する。

「最KIYOU」は山﨑愛生と北川莉央のフェイクでスタートし、2人のフェイクが会場を一気に新曲の世界へと引き込んでしまう。ほかにも、先日加入1周年を迎えた17期メンバーの井上春華と弓桁朱琴のサビ前のパートや、野中美希と横山玲奈によるラップなど、随所に聞きどころが散りばめられていた。

新曲披露のあとは「ギューされたいだけなのに」「私のなんにもわかっちゃない」「青春小僧が泣いている」「KOKORO&KARADA;」と最初のターンとは違う、ミディアムナンバーを披露。グループとしての楽曲の多彩さ、メンバーの表現力の幅の広さでファンを魅了していく。

その後MCコーナーを挟み、懐かしいシングルやアルバム曲を歌うシャッフルユニットコーナーへ。生田、石田、野中による「恋は時に」でスタートすると、今の季節にぴったりな「春 ビューティフル エブリデイ」を羽賀朱音と北川が優しく歌い、岡村ほまれと山﨑は元気いっぱいに「彼と一緒にお店がしたい!」をパフォーマンス。ほかにも「Style of my love」(小田・牧野真莉愛・弓桁)、「INDIGO BLUE LOVE」(横山・櫻井梨央・井上)、「怪傑ポジティブA」(生田・小田・羽賀・横山・北川・井上)と、このツアーだけの魅力がギュッと詰まった時間が続く。

また、石田、野中・牧野・岡村・山﨑・櫻井、弓桁が歌う「色っぽいじれったい」では、冒頭の色っぽいセリフを牧野と櫻井が担当。2人の吐息まじりの声に、会場からは大きな歓声が起こっていた。

その後は、モーニング娘。のライブには欠かせないメドレーへ突入。毎回、作り込まれた曲間のつなぎや、ノンストップでパフォーマンスを続けるメンバーが話題となるが、今回も怒涛のメドレーを展開。「SONGS」「Tokyoという片隅」「君さえ居れば何も要らない(updated)」「Teenage Solution」「What is LOVE?(23Ver.)」などを歌い、会場を埋め尽くしたファンを熱狂させ続けた。

メドレーの後は、ファンへ向けた感謝の気持ちとライブの感想をメンバーが述べていく。

1年前の武道館公演でお披露目された17期メンバーの井上は、その際に客席からライブを観ていたことを振り返り“その時の感動が蘇ってきた。いつまでも初心を忘れないように頑張りたい”とコメント。

櫻井と山﨑、岡村はツアーを振り返り、ファンへの感謝を口にする。“たくさんの歓声に包まれてコンサートができたことが嬉しい”(櫻井)、“上を目指して頑張ることを目標にツアーに取り組んできました。これからも成長できるように頑張ります”(山﨑)、“ライブのない平日はファンの方に会えなくて寂しかった”(岡村)。

ライブ中に涙を流すファンを見たという北川は“楽曲の持つ力を実感しました”と語り、“これからも、その力を私たちが大きくして届けていきたい”と、さらなる飛躍を誓う。横山は、声援をアラームにしたいとファンに懇願。“横山!と、ちょっと強めに言ってください”と言い、ファンからの大声援に“毎日、いい目覚めができそうです”と笑顔を見せていた。

羽賀は“私はモーニング娘。の曲が大好き。もっと上を目指して、いろんな人に曲を伝えていきたい”と話し、同期の牧野は“6月2日、エスコフィールド北海道で待っています!”と大好きな日本ハムファイターズで自身が行なうファーストピッチをPR。

野中は“素敵なコンサートありがとうございました”とファンへの感謝を口にし、小田はライブ途中で体調不良になってしまった弓桁に触れ“あこちゃん(弓桁)はみなさんに楽しんでいただくために頑張っていたので、赤いサイリウムはそのままにして楽しんでいってください”と弓桁のファンへ優しく語りかけていた。

石田は大量に汗をかいてしまい照れ笑いを見せるも“でも、こんなに本気になれるのがモーニング娘。ライブをしている時間が生きているなと思える”と達成感にあふれた表情を見せ、最後を締めくくるリーダーの生田は“もっともっとみんなにとって、今のモーニング娘。が続けばいいなっていうグループになればいいなと思います”と、今のグループの体制に自信をのぞかせていた。

ラストスパートでは「Are you Happy?」「君の代わりは居やしない」「Password is 0」というライブの定番ナンバーを歌い上げ、最後は「わがまま気のまま愛のジョーク(23Ver.)」。サビ部分のコール&レスポンスで、ファンの“愛されたい!”の大合唱が武道館に響き渡り本編は終了となった。

アンコール後は、先に披露した「最KIYOU」の両A曲となる、つんく♂作詞&作曲の「なんだかセンチメンタルな時の歌」でスタート。体調不良で途中退場していた弓桁も復活し、全員揃ってのパフォーマンスを果たす。その後は「HOW DO YOU LIKE JAPAN?〜日本はどんな感じでっか?〜」を披露したのち、再びMCへ。

MCでは昨日卒業発表をした石田が、再び卒業に対する今の想いを語る。“私は今日、「もっと」モーニング娘。が好きになってしまいました。モーニング娘。には長い歴史がありますが、どの時代にもその時ならではの素敵なところがある。だから今も、今にしかないグループの魅力があると思っています。みんなで今を積み重ねて、最後まで魂を燃やして駆け抜けますので、最後まで応援をよろしくお願いします!”と感謝と決意を口にしていた。

ラストは「Be Alive」と「ここにいるぜぇ!(23ver.)」を歌い、新体制で駆け抜けた春ツアーを締めくくった。ツアータイトルの<MOTTO(もっと)>には、もっとやれる、もっと上を目指すなど、現状で満足するなというメッセージが込められているという。まさに今回の武道館公演は、新体制のもと、もっと上を目指すグループの今が感じられるライブとなっていた。

<モーニング娘。'24コンサートツアー春 MOTTO MORNING MUSUME。FINAL>

■新譜情報

発売日:2024年8月14日(水)

74thシングル「なんだかセンチメンタルな時の歌/最 KIYOU」(両A面)

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