「タカシの姿を見ると胸が張り裂ける」大逆転負けで昇格ならず…PK失敗の内野貴史は号泣。デュッセルドルフ指揮官が心境吐露

現地時間5月27日に開催されたブンデスリーガの入れ替えプレーオフ・第2レグで、田中碧、アペルカンプ真大、内野貴史が所属する2部3位のデュッセルドルフは、浅野拓磨を擁する1部16位のボーフムとホームで対戦。第1レグは3-0で完勝し、圧倒的有利な状況で臨んだが、0-3でPK戦まで持ち込まれた末に、まさかの大逆転負けを喫した。

あまりに厳しい現実を突き付けられ、意気消沈。それでもダニエル・ティウネ監督は気丈に振る舞い、試合後の会見ではまず、ハイコ・ブッチャー監督が率いるボーフムを祝福した。

「ハイコ、リーグ残留おめでとう。スポーツの観点では0-3の敗戦は当然の結果だ。ボーフムはブンデスリーガでプレーする理由を90分以上に渡って見せた。0-1になってからは、信じられないほど難しい展開になった。自分たちのプレーをする局面もあったが、0-2、0-3となり、重荷を背負わされた。選手たちはそれを取り除けなかった。何と言えばいいのだろう。残酷な空虚だ」

【動画】PK失敗で号泣する内野を指揮官が抱擁
一方で、必死に戦った誇り高き自軍の戦士たちを称賛。また、PK戦で大きくクロスバーの上に外してしまった結果、最後のキッカーとなり、号泣した内野を励ます言葉を送った。

「自分のチームを本当に誇りに思う。彼らは素晴らしい1年を過ごした。一緒に信じられないような瞬間を経験できたよ。今、たくさんの涙を見た。彼らはそれに値しない。絶対にだ。来シーズン、ブンデスリーガ2部でプレーする以上の価値がある。

もしアウェーで1-0と勝ち、ここで0-2と負けたのなら、冷静に受け止められただろう。しかし、この120分超のドラマは...。タカシ・ウチノのこんな姿を見ていると、胸が張り裂ける。今日まで共に戦い、旅の一部になれたことに心から感謝している。それが何のためになったのかは誰にも分からない。私たちはもっと強くなる」

この悔しさを糧に。デュッセルドルフは来季こそ、1部昇格を果たせるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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