カナダ、ガザ住民へのビザ発給5000人分に拡大 ラファ攻撃に「恐怖」

Ismail Shakil

[オタワ 27日 ロイター] - カナダは27日、当初の表明を上回る5000人分の査証(ビザ)をパレスチナ自治区ガザ住民に発給すると発表した。ガザ最南部ラファに対するイスラエルの攻撃により発生した火災で45人が死亡したことに「恐怖を感じた」との見解も示した。

ビザはガザ在住のカナダ人の親族向けで、昨年12月に発表した特別措置による一時滞在ビザ1000人分の5倍に増やした。

ミラー移民相は、「現在はガザからの移動は不可能だが、状況はいつでも変わり得る。今回の(発給数)上限引き上げにより、情勢に応じてより多くの人々を支援する準備ができる」と述べた。

同相の報道官は、これまでにガザの住民448人に一時ビザを発給し、このうち254人分は特別措置に関連しない政策に基づいたものと説明。41人がカナダに到着していると述べた。

26日深夜の空爆により、ラファの避難民密集地区でテントが燃える火災が発生。カナダを含む世界の指導者が抗議の声を上げた。

カナダのジョリー外相は声明で、「ラファでのパレスチナ民間人犠牲者を出した攻撃に我々は恐怖している」と述べ、カナダはイスラエルによるラファでの軍事作戦を支持しないと言明した。

「こうした人類の苦しみは終わらせなければならない。われわれは即時停戦を要求する」と訴え、国際司法裁判所(ICJ)が出した攻撃の即時停止命令の履行を求めた。

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