9月突入の『24時間テレビ』、MP・SixTONES説の無理感 本命は「お笑い・強い女・パリ五輪」網羅の最強MCか

SixTONES(C)ピンズバNEWS

5月27日、日本テレビの定例社長会見では、今夏の『24時間テレビ47 愛は地球を救う』について言及。放送日が8月31日~9月1日と発表された。その他の詳細は明かされておらず、福田博之取締役専務執行役員によれば「いつもの年だったら発表しているタイミングだが、まだ作業が追いついていない」とのことだ。

「日テレは、系列局・日本海テレビ(鳥取)の元幹部社員が2014年から昨年までの10年間、『24時間テレビ』のチャリティー募金から264万6020円を着服していたことも明らかになり、同番組には非常に冷ややかな目が向けられていますよね。それに加えて、メインパーソナリティーの人選に苦労していると言われています。そのため、全体的に動きが遅れているのでしょうね。放送日も、過去に8月30・31日に放送したことは何度かありましたが、放送が9月に入るのは史上初です」(夕刊紙記者)

番組の看板となるメインパーソナリティーが誰になるかも明かされておらず、福田専務は「そういう呼び方(メインパーソナリティー)をするかも含め、白紙に近い状態から議論している。番組の中心となる人の名前は出てきており、内定状態だと思う」と述べている。

『24時間テレビ』は、2003年のTOKIOから2023年のなにわ男子まで、メインパーソナリティーに旧ジャニーズタレントを起用し続けてきた。一部では、SixTONESが『24時間テレビ』に並ぶ日テレの恒例番組『全国高等学校クイズ選手権2024』のパーソナリティーに就任したことから、『24時間テレビ』のメインパーソナリティーへの内定説も出ているが、

制作会社関係者は、

「SixTONESというか、旧ジャニーズの新事務所STARTO ENTERTAINMENTのグループやタレントが今年の『24時間テレビ』のメインパーソナリティーに就任することは、“まず無理だろう”ともっぱらですよ」(前同)

と話すのだ。

23年9月に旧ジャニーズ事務所がジャニー喜多川氏(享年87)の加害を認める前――3月にイギリスの公共放送BBCに問題が取り上げられた時点から、旧ジャニーズとテレビ各局の蜜月関係への批判の声は高まっていっていた。

そのため、ジャニー氏の件が大騒動になる前から、昨年の『24時間テレビ』のメインパーソナリティーに内定していたなにわ男子には批判の声が殺到。そうしたことも影響したのだろう、23年の同番組の平均世帯視聴率は歴代35位タイの11.3%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)、番組終了時の募金額も約2.2億円で22年より1億円近くもダウンしてしまった。

■毎年恒例のSPドラマでも……

現在、今年の『24時間テレビ』のメインパーソナリティーはまだ発表されていないが、

《どうせまた司会は旧ジャニーズでしょ?ボランティアなのか?人気とりなのか?》
《本当に24時間テレビにSTARTO社のタレントは出ないで欲しい あんな大口叩いたんだから出さなくても大丈夫でしょ?日本テレビさん》
《24時間テレビやめれば? 散々ジャニーズの甘い蜜吸ってきたし お涙頂戴コンテンツで固めながら 着服だってしてたんだし 継続する意味ないでしょ?》

といった厳しい声が、X(旧ツイッター)にも多く寄せられている。

「昨年のなにわ男子での結果も厳しかったわけで、間違いなくまたキツい逆風が吹くのに、STARTO社のグループ・タレントをメインに据えることは考えづらいですよね。とはいえ、彼らは多くのファンを持つので、メインでないところでの起用はあると思われます。

それでいうと、『24時間テレビ』の目玉の1つであるスペシャルドラマも、今年はSTARTO社のタレントがメインを張ることはないでしょうね」(前出の制作会社関係者)

『24時間テレビ』内ドラマはKAT-TUN・亀梨和也(38)が06年放送の『ユウキ』で主演を務めてから、23年放送のなにわ男子・道枝駿佑(21)が主演を務めた『虹色のチョーク 知的障がい者と歩んだ町工場のキセキ』まで、ほぼ毎年ジャニーズタレントが主演を務めてきた。

22年放送の『無言館』はジャニーズではなく浅野忠信(50)が主演だったが、同ドラマのメインキャストには当時ジャニーズ事務所に所属していたIMP.の影山拓也(26/23年5月退所)が名を連ねていた。

「5月27日の定例会見でも、日テレの石澤顕社長はSTARTO社タレントの新規起用に前向きなコメントを出していましたが、メインパーソナリティーと同じく、SPドラマのメインがSTARTO社のタレントであればかなり目立ってしまうのでしょう。『24時間テレビ』自体に逆風が吹くなか、チャレンジングなキャスティングはしないと思われますね」(前同)

■“ミスター日テレ”が浮上する多くの理由

『24時間テレビ』のメインパーソナリティーにSTARTO社のタレントが厳しいとなると――、

「有力な候補として言われているのは、くりぃむしちゅーの上田晋也さん(54)ですね。今年の『24時間テレビ』の総合演出を務めるのは『嗚呼!!みんなの動物園』の演出を担当するA氏です。ジャニー氏の件がなかったら同番組MCの嵐の相葉雅紀さん(41)が今年の『24時間テレビ』メインパーソナリティーに就任していたと考えられます。

しかし、それが難しくなった現状を考えると、“上田さんに落ち着くのでは”と多くの人が声を揃えますね」(前出の制作会社関係者)

『24時間テレビ』は総合演出が担当する番組のカラーが強くなる。A氏は『みんなの動物園』だけではなく『しゃべくり007』を担当していて、以前から他のくりぃむしちゅーの番組にも携わってきた。

加えて、A氏の担当番組ではないが、上田は『Going!Sports&News』、『上田と女が吠える夜』といった、日本テレビの人気番組に複数出演している“日テレの顔”とも言える存在である。

「勢いがあって強い女性タレントが奔放なトークを繰り広げる『上田と女が吠える夜』は今、テレビ界で最重要視される13歳から49歳までのコア視聴率が非常に高い番組。5%近いコア数字を取り、他局を圧倒しています。

旧ジャニーズの問題に加え、系列局の不正着服問題などでピンチの『24時間テレビ』。明らかに“攻め”のタイミングではない、“守り”の今年の同番組を上手くまとめるのは“名MCの上田さんしかいない”となっていますよ。当たり前ですが、旧ジャニーズタレントのようなキラキラ感はないが、上田さんはMCでの抜群の安定感と、お茶の間の人気も兼ね備えています。

『しゃべくり007』の出演陣、人気番組『女が吠える夜』の勢いある女性タレント陣の起用が考えられ、さらには、『Going!Sports&News』のMCや五輪のスペシャルサポーターをしていることから、一流スポーツ選手との絡みも期待できますよね」(前同)

今年7月26日から8月11日にかけて、フランス・パリではスポーツの祭典『第33回夏季オリンピック』、パリ五輪が開催される。

「『24時間テレビ』が放送される8月31、9月1日はまだ、パリ五輪の興奮が冷めやらぬタイミングですし、メダリストを招いて、スポーツに明るい上田さんが楽しく会話を展開できれば、絶対に盛り上がりますよね。それは多くの視聴者が楽しめる内容になるでしょうし、国民的スターである五輪メダリストが出れば、番組のイメージも良くなりますよね。『Going!Sports&News』のMCを14年もやってきた上田さんなら、五輪選手と絡んでも違和感ないし、むしろ説得力がある。

『しゃべくり007』の芸人勢、『女が吠える夜』の女性タレント勢、そして五輪メダリスト、それらすべてを上手く仕切れるのは上田さんしかいない。“守りの『24時間テレビ』”と言われる今回を任されるのは“ミスター日テレ・上田さんが適任”と言われていますね」(同)

『24時間テレビ』自体にも疑問視する声が多く上がるなか、特に難しい今回の放送を仕切るのは、果たして誰なのか――。

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