Uターン就職は「年収」が下がる!?実際に”年収が下がった”割合はどれくらい?

Uターン就職とは

「Uターン」とは、生まれ育った故郷から進学・就職を機に都会へ移住した後、再び生まれ育った故郷に移住することを指すようです。また「Uターン就職」とは、Uターンのうち出身地で就職することを指します。

なおUターンと似た言葉に「Jターン」があります。Jターンは、故郷から進学・就職を機に都会へ移住した後、故郷に近い地方都市に移住することです。

出身県にUターンした人を対象にした調査によると、地方出身者がUターンをしたきっかけの1~5位は表1の通りです。

表1

※独立行政法人労働政策研究・研修機構「UIJターンの促進・支援と地方の活性化-若年期の地域移動に関する調査結果-」を基に筆者作成

就職目的でUターンをした人が30.4%と最も多くいました。また転職もきっかけの3位にランクインしており、就職がUターンの主要な理由であるといえます。

Uターン就職で収入が減った割合

都会で一度は就職し、後にUターン就職で地元の企業に転職した場合、年収は減ってしまうでしょうか。Uターン就職(転職)による収入の変化は表2の通りです。

表2

※独立行政法人労働政策研究・研修機構「UIJターンの促進・支援と地方の活性化-若年期の地域移動に関する調査結果-」を基に筆者作成

過半数の回答者が「減った」と答えました。この結果から、Uターン就職により年収が変わる可能性は低くないといえます。

ただし「増えた」「変わらない」と回答した人も4人に一人程度いるため、人により状況は変わりそうです。

「生活面の満足度」はプラスになっている

年収が下がってしまう可能性があるとはいえ、Uターン就職には積極的な面も見られるようです。

Uターン就職で転職した人の中で、「生活面の満足度」が増えたと回答した人は、全体の44.3%いました。一方「減った」と回答した人は21.7%にとどまります。また「余暇の時間」が増えたと回答した人が47.7%、「家族で夕飯を食べる頻度」が増えたと答えた人が53.2%いました。

このようにUターン就職は、満足感やプライベート時間確保などの面で、人によってはプラスに働くことがあるようです。

Uターン就職で年収が下がった割合は52.3%……。ただしプラスの要素もあり

Uターン就職で故郷に戻った場合、年収が下がる可能性は低くないようです。その一方で、故郷に戻った場合に生活満足度が上がる可能性もあります。Uターンすべきかどうか決めるときは、年収だけでなく生活面の変化を総合的に考慮するといいかもしません。

出典

独立行政法人労働政策研究・研修機構 UIJターンの促進・支援と地方の活性化-若年期の地域移動に関する調査結果-(3.17.28ページ)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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