広島の下剋上を牽引する元“スラムダンク奨学生”山崎稜。CSの3P成功率は驚異の57.8%、アクセスランキングでBリーグ1位に急浮上!<DUNKSHOOT>

琉球ゴールデンキングスと広島ドラゴンフライズによる「日本生命 B.LEAGUE FINALS 2023-24」は、ここまで2試合を終えて1勝1敗。今夜(28日19:05~)の第3戦で勝った方が、Bリーグ7代目王者となる。

広島はB1昇格4年目の今季、西地区3位の36勝24敗を記録。チャンピオンシップ(CS)にはワイルドカードでの出場となったが、準々決勝で中地区1位の三遠ネオフェニックスを破ると、準決勝でも西地区1位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズを撃破。「下剋上じゃけぇ!」を合言葉に、頂点まであと一歩に迫っている。

この快進撃を牽引する1人が、CSに入ってから絶好調の山崎稜だ。レギュラーシーズンでは平均7.9点だったのが、CSでは全7試合で2桁得点をマークして14.7点へと急増。特に3ポイントシュートは45本中26本を決めて成功率57.8%という手の付けられない状態だ。

埼玉県出身で現在31歳の山崎は、漫画家の井上雄彦氏が設立した「スラムダンク奨学金」の第4期生。昌平高校を卒業後の2011年に渡米し、サウスケントスクール、タコマ・コミュニティ・カレッジで腕を磨いた。
同校卒業後は帰国し、地元の埼玉ブロンコス(当時bjリーグ)をはじめ、富山グラウジーズ、宇都宮ブレックス、群馬クレインサンダーズなど5チームを渡り歩いたが、主力として定着するには至らず。それでも腐らず成長を続けた結果、6球団目の広島での躍進、そしてCSでの爆発に結びついた。

自身、チームとして初のファイナルでも、初戦で3ポイント3本を含む10得点。あとがない第2戦では5本中4本成功の固め打ちで14得点を叩き出した。なかでも第4クォーター残り4分32秒、中村拓人のアシストからリードを11点差に広げるビッグショットを沈めたシーンは、この試合最高のハイライトとなった。

Bリーグの公式サイトでは、トップ画面に選手のアクセスランキングを掲載しているのだが、ファイナル第3戦を控えた28日時点で、山崎が堂々の1位に。さらに2~4位にもドウェイン・エバンス、河田チリジ、中村と広島勢が上位を独占し、注目度の高さを示している。

運命の最終戦。雌雄を決する大一番で、広島は下剋上を達成することができるか。そのためには山崎の長距離砲が不可欠だ。

構成●ダンクシュート編集部

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