「すでに殿堂入りに向かっている」25歳でスーパースターの地位を確立したドンチッチをアリナスが称賛「今引退しても第一候補」<DUNKSHOOT>

ダラス・マーベリックスのルカ・ドンチッチは、NBAキャリア6年間でオールスター選出5回、2020年から5年連続でオールNBA1stチームに選出されるなど、若くしてスーパースターの地位を確立している。元NBA選手のギルバート・アリナスは、仮に25歳の今引退したとしても、殿堂入り候補だと持論を展開している。

18年のドラフト全体3位指名でNBA入りしたドンチッチは、ルーキーイヤーに平均21.2点、7.8リバウンド、6.0アシストを記録して新人王に輝くと、2年目からはそのオールラウンダーぶりにさらに磨きがかかる。これまでの6年間でレギュラーシーズン通算400試合に出場し、トリプルダブル達成回数は歴代8位タイの77回。2022-23シーズンには自身初となる平均30点をクリアすると、今季は平均33.9点で自身初の得点王にも輝いた。

歯に衣着せぬ発言で知られるアリナスは、ドンチッチの将来的な殿堂入りは堅いと考えているようで、自身がホスト役を務めるポッドキャスト番組『Gil's Arena』で称賛の言葉を送っている。

「彼の歩んでいる道はすでに殿堂入りに向かっている。すでに快進撃を続けていて、その年齢(25歳)を考えれば非現実的だ。特に(彼の)バスケットボールそのものがね。だから、彼は優勝する、優勝しないにかかわらず、今の立ち位置にいるんだ。もし、今彼が引退したとしても、圧倒的なスタッツによって、殿堂入りの第一候補さ」
アリナスは「ドンチッチがすでに歴代トップ20の選手か」との問いには、「(歴代ランキングで上位に上がるためには)長い期間の活躍が重要だ。(殿堂入り選手の)T-MAC(トレイシー・マッグレディ)はNBA75周年記念チームのメンバーではないが、彼以上の才能の持ち主は数えるほどしかいない。(ケガで)コンスタントに活躍できなかったのが要因だ」とコメント。

ドンチッチが歴代トップ15入りするには、「優勝やファイナルMVPを果たさなければ疑問符がつく。レガシーは何を成し遂げるかによる」とマブズで優勝しなければならないと指摘した。

ドンチッチを巡っては、殿堂入り選手のポール・ピアースが『UNDISPUTED』で、ラリー・バードは「歴代トップ5~10」の選手でドンチッチと比較できないと主張。一方、元NBA選手のチャンドラー・パーソンズはポッドキャスト番組『Run It Back』で「ルカはすでにバードよりも優れている。彼の実績は発展途上で、優勝経験もないが、より優れたバスケットボール選手だ。選手として、ルカはすべての面でバード以上のことができる。昔の選手たちはこう言うだろう。『ゲーム自体が違う。ルカはあの頃にはプレーできなかっただろう』とね。(だけど)昔を舞台に想像する必要はない。今プレーしていて、バードよりも進化しているんだからね」と反論している。

ドンチッチが所属するマブズは、ミネソタ・ティンバーウルブズとのカンファレンス決勝で3勝0敗とNBAファイナル進出に王手をかけている。自身初のファイナル出場、さらに優勝を成し遂げるとなれば、さらにドンチッチは評価を高めることになりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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