線状降水帯、発表が「都道府県」単位に 『我がこと』感持ち安全確保を

大雨に伴い心配されるのが、災害の危険性が高まる「線状降水帯」の発生です。半日程度前から発表されるその予測ですが、27日から発表される単位が変わりました。

去年9月に福島県内で発生した記録的な大雨で、いわき市では24時間雨量が194ミリと、9月の観測史上最大を記録しました。市内では1人が死亡し、1700棟を超える住宅が浸水。水が引いた後もがれきの撤去などに追われました。この時、県内で初めていわき市に発表されたのが線状降水帯です。

今月15日、気象庁は会見を開き、これまで「地方単位」で出していた予測情報を「都道府県単位」で運用すると発表しました。当初は28日から運用される予定でしたが、前線に伴う大雨が予想されたことから前倒しで27日から運用が始まりました。

気象庁・森隆志長官「今後、線状降水帯による大雨災害のおそれがあることを、より『我がこと』感を持ってお伝えすることが可能になると考えています」

線状降水帯って何?

線状降水帯とは、次々と発生する積乱雲により、線状の降水域が数時間に渡ってほぼ同じ場所に停滞することで、大雨をもたらすものです。線状降水帯が発生すると災害が起きる危険性が高まります。

気象庁は、この線状降水帯が発生しそうな場合、半日くらい前から予測情報を発表します。そして今回変わったのが「地方予報区単位」で発表していたものを、27日から「都道府県単位」で発表することになりました。

範囲が狭くなったことで、発表されたときの危機感も高まりそうです。この情報が発表されたらどうすればいいのでしょうか?

線状降水帯予測情報が発表されたら

他の大雨に関する情報と合わせて、身の安全を確保してください。例えば、市町村が出す情報や大雨警報、キキクルなどです。危険が迫る前にハザードマップや避難経路も確認しておきましょう。

ただ、家の周りが冠水するなどして移動が危険な場合は、2階以上の崖や斜面からできるだけ離れたところへの垂直避難を検討してください。

キキクルの基準は、赤のレベル3で高齢者等避難、紫色の警戒レベル4で全員避難です。こまめに「気象庁 キキクル」で検索して、自分がいま何をすべきか確認することが大切です。



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