松本人志が“消えて”140日――待てないテレビ界「後釜はバナナマン」な3つの理由 最強妻も後押し

松本人志(ダウンタウン)、設楽統、日村勇紀(バナナマン)(C)ピンズバNEWS

ダウンタウンの松本人志(60)が芸能活動を休止してから140日が経過――いまだに復帰の目途は立っておらず、テレビ界は今まで以上に“ポスト・ダウンタウン”探しに本腰を入れ始めているようだ。

女性に男女の関係を強要したなどと『週刊文春』に報じられた松本は、発行元の文藝春秋などとの裁判に注力するため1月8日に芸能活動を休止。5憶5000万円の損害賠償や訂正記事の掲載などを求めた裁判の第1回口頭弁論が3月28日に行なわれ、6月5日に第2回公判がオンラインで行なわれる予定だ。

制作会社関係者は言う。

「ダウンタウン、松本さんの番組は“ダウンタウンの、松本さんの番組だから広告をぜひ出稿してください”といった交渉ののち、スポンサー企業に出資してもらって成り立っているんです。相方の浜田雅功さん(61)が出演していればそれは“ダウンタウンの番組”ですが、『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)はメインが千鳥・大悟さん(44)に代わってしまった。

スポンサーを募ったときとは根本から話が変わってしまったこともあり、テレビ界の慣例であれば松本さんが外れた段階で終わるのが筋なんです。中居正広さん(51)との冠番組『まつもtoなかい』も『だれかtoなかい』(フジテレビ系)に変わりましたが、リニューアルを前に、スポンサー企業との相当な話し合いがあったのではないでしょうか」

テレビ不況の今、極めて重要な番組スポンサー企業。そことの付き合いを考えれば、テレビ各局もいつまでも松本の復帰を待つ、ということはできないようだ。

「各局はポスト・ダウンタウンをリアルに探しているでしょう。そして今、その筆頭候補としてバナナマンの設楽統さん(51)と日村勇紀さん(52)名前が挙がっているといいます。すべての要素でバランスが取れているのが彼らではないか、ということだといいますね。まずは、2人が視聴率を持っている点が高く評価されています」(前同)

■『バナナサンド』&『せっかくグルメ!!』のコア視聴率が絶好調

今、テレビ各局は13~49歳のコア視聴率を重視しているが、バナナマンとサンドウィッチマンの冠番組『バナナサンド』(TBS系、毎週火曜日夜8時から)のコア視聴率は3%後半から4%台と好調だ。

「『バナナマンのせっかくグルメ!!』(TBS系、毎週日曜日夜7時から)も絶好調です。同番組は特番も多く2時間SPも多いですが、同時間帯、フジテレビでは『千鳥の鬼レンチャン』や『千鳥のクセスゴ!』が、日本テレビでは『ザ!鉄腕!DASH!!』、そして1週間の全局全番組で最も高いコア視聴率を取る『世界の果てまでイッテQ!』が放送されている激戦区です。そんななか、『せっかくグルメ!!』は2時間SPでコア3%後半から4%を取りますからね。

11年続く『YOUは何しに日本へ?』(テレビ東京系)も視聴者のみならず、業界からも高く評価されています。バナナマンはお笑いファンからも支持されていますし、松本さんも彼らの笑いを認めている点も大きいですよね」(前出の制作会社関係者)

多忙を極めるバナナマンだが、毎年、単独コントライブをやっており、チケットは即完売。芸人からも尊敬の念を集めている。

「バナナマンの2人は2015年から2020年まで『キングオブコント』の審査員を務めましたし、2021年から昨年まで『キングオブコントの会』(ともにTBS系)でも松本さんと共演。松本さんもバナナマンの笑いを認めていることがうかがえますよね」(前同)

■主婦層にも人気の設楽統、日村勇紀のロケ力も高評価

設楽は『クレイジージャーニー』(TBS系)でも松本と共演していた。

「『リンカーン』(TBS系)にも準レギュラーとして出演していましたし、ダウンタウンさんとの関係も長いですよね。加えて、彼らが関西芸人じゃない点も評価されているといいます。関西弁をしゃべる関西芸人というだけで“色”がついてしまいますし、東京や関東以北には関西弁をしゃべるタレントを毛嫌いする人もいますからね。

それに設楽さんは『ノンストップ!』(フジテレビ系)のMCを12年にわたって担当。主婦層からの認知度も高いですし、その層への訴求力も持っています。日村さんは『せっかくグルメ!!』を筆頭にロケが抜群に上手い。多くの視聴者から愛されていることも伝わってきますし、日村さんが豪快に、美味しそうに食べ物を頬張ると数字が上がるとも言われていますよね」(前出の制作会社関係者)

日村の妻でフリーアナウンサーの神田愛花(43)も抜群に好感度が高く、昼のバラエティ番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)のMCを務めている。

「ラジオ番組『バナナマンのバナナムーンGOLD』(TBSラジオ)を聴くとコンビ仲の良さが伝わってきますし、熱心なラジオファンがたくさんついているのも強いですよね。

バナナマンのプラスポイントを言い出すとキリがないほど。彼らには弱点がないんですよね。

2人はいま50代前半ですし、良い意味の“重み”も出てきている。年齢的にもまさにダウンタウンの後継的存在ですよね。多くのお笑いファンもバナナマンを評価しており、ポスト・ダウンタウンは誰かとなったらやはり彼らなのではないか、と関係者の間ではもっぱらですね」(前同)

秋の改編に向けて動いているテレビ界。今後、さらにバナナマンの存在感は増していきそうだ。

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