生見愛瑠、神尾楓珠は「群を抜いて変な人 (笑) 」 ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』現場を語る

“本当の自分とは何か”を、演じながらも考えさせられる物語です。

「火曜22時という枠なのでキラキラした胸キュン系のお話をイメージされる方も多いと思いますが、ミステリー要素もあり、“本当の自分を見つける”という人生で誰もが通るテーマも描かれています。私自身、毎回いろいろ深く考えさせられます」

そう話すのは、まことを演じる生見愛瑠さん。現場を重ねるにつれ、キャラクターへの解像度が高くなっていったという。

「まずは役の設定などを見て、自分の中で想像してから台本を読み、ある程度、役を固めていくのですが、現場に入ると全然違うものになることも少なくないです。だから、撮影が始まってすぐの頃は探り探りでドキドキしていたし、1週間くらいして、やっと役になりきれる感じがありました。記憶喪失になるという設定を重く捉えていたけれど、プロデューサーさんたちと話して、前向きで強い女の子像にしようということに。どんどん明るさを足していくうち、めちゃめちゃ明るい子になっていました(笑)。でも、そうしたことで、ピュアで真面目な女の子に映っていたので良かったです。台本を読んだ時には違和感があったセリフも、現場で他の共演者の方と演じるうちに納得できることも多いし、言いづらいと感じたセリフがあったら、その場で変更することも。みんなでいろいろと相談しながら、リアルタイムで作っていく、舞台のような作品だと感じています。難しいけれど、すごく楽しいです」

まことを巡る3人の男性を演じるのは、瀬戸康史さん、神尾楓珠さん、宮世琉弥さんという豪華な俳優陣。

「学校みたいな感じの、わちゃわちゃした現場です。みなさん、いい人ですが、神尾さんが群を抜いて変な人で(笑)。一番しゃべるし、大事なシーンを撮る直前に突然『オレンジ色が流行っているの?』と聞いてきてびっくりしたことも。でも、ムードメーカーぶりに助けられているし、明るい現場になっています」

大変なシーンを撮影して疲れた時のリフレッシュ法も教えてくれた。

「カロリーを使うからなのか、頑張った日はハンバーガーを食べます。どれだけ遅くなっても絶対に(笑)」

近年、ドラマや映画への出演が続いている生見さん。演技の仕事への考え方にも変化があるという。

「作品を重ねるにつれて役への向き合い方が変わってきたし、自分の意見を伝えられるようになってきて。それが、演じるお仕事の楽しさの一つになっています。バラエティに出ている私が演技をする、というところから、一人の“演じる人”として見られるようになってきたことで、プレッシャーを感じることもあります。でも、演技のお仕事は楽しくて大好きだし、ずっとやりたかったこと。これからも頑張りたいです」

『くるり~誰が私と恋をした?~』 記憶喪失のまこと(生見)が手元に残された男性用の指輪を手掛かりに、“恋の相手”と“本当の自分”を探すラブコメミステリー。まことの前に指輪がぴったりとはまる、自称元彼・西公太郎(瀬戸)、自称唯一の男友達・朝日結生(神尾)、自称運命の相手・板垣律(宮世)の3人が現れ、恋の四角関係を繰り広げる。毎週火曜22時~、TBS系にて放送中。

ぬくみ・める 2002年3月6日生まれ、愛知県出身。『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)、『トークィーンズ』(フジテレビ系)をはじめレギュラー番組多数。映画『モエカレはオレンジ色』などに出演。愛称は「めるる」。

※『anan』2024年5月29日号より。写真・土佐麻理子 スタイリスト・伊藤ミカ ヘア&メイク・榊ひかる インタビュー、文・重信 綾

(by anan編集部)

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