EU、ウクライナ国内での部隊訓練を議論 共通の見解には至らず

[ブリュッセル 28日 ロイター] - 欧州連合(EU)加盟国の国防相らは28日、ウクライナ軍の訓練をウクライナ国内で行う案について議論したが、共通の見解には至らなかった。EUの外相に当たるボレル外交安全保障上級代表が述べた。

EU加盟27カ国はすでにウクライナ軍の訓練を行っているが、訓練はEU加盟国内で行われている。

フランスは今年2月、西側諸国はウクライナへの部隊派遣を排除すべきではないとの見解を示し、ウクライナ国内での訓練実施の可能性を示唆。これにはポーランドやバルト諸国が支持を示したが、ドイツなど一部の国はロシアとの直接的な衝突につながる可能性があるとして警戒感を示している。

ボレル氏は会合後、「訓練の一部をウクライナで行うことについて議論はあったが、それに関して欧州の明確な共通の見解はない」と指摘。一部のEU加盟国はウクライナ国内での訓練の方がより現実的だと考えている一方、他の加盟国は、たとえ教官であってもウクライナに軍人を派遣することはリスクが高まると強調していると述べた。

ウクライナ軍のシルスキー総司令官は27日、フランス軍の教官がウクライナの訓練施設を近く訪問することを許可する書類に署名したと明らかにした。

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