愛媛県/肱川激特事業県施工分の堤防が5月中に完成、6月2日に現地でセレモニー

2018年7月豪雨災害を受け、愛媛県が激甚災害対策特別緊急(激特)事業として進めてきた肱川流域(愛媛県大洲市)の堤防整備が月内に完成する。中流域の菅田工区など11工区(延長7・9キロ)と久米川の久米川工区(同2・5キロ)の計12工区。総事業費約128億円を投じた。6月2日に完成報告会と現地セレモニーを予定している。
国と県が肱川激特事業に取り組んできた。四国地方整備局は下流域4・5キロの無堤地区に堤防を整備するとともに2・4キロの暫定堤防のかさ上げを実施。3月末に先行して完成させた。県では引き続き、事業間連携河川事業、大規模特定河川事業を進め、肱川流域の治水安全度を向上させていく。
流域治水の取り組みも加速している。住民や企業の参画を促す施策として、23年度に流域治水マニュアルを作成。24年度は肱川流域の市町を対象とした補助制度を創設した。住民や民間事業者が設置する雨水貯留浸透施設(雨水タンクや透水性舗装など)への間接補助と田んぼダムの堰板に対する購入費の間接補助の2本柱となっている。

© 日刊建設工業新聞社