自然災害や異常気象の影響も コーヒー豆・カカオ豆高騰 専門店は?

コーヒーとチョコレート。
ほっと一息の時間に欠かせないという人も多いこの2品の価格が高騰しています。
コンビニのコーヒーやチョコのお菓子の値上げも続いていますが、対応に苦慮する
専門店を取材しました。

島根県松江市灘町にある飲食店「グローカルスペース&」。
こちらの店で、コーヒーの出前店舗を展開する持田祥平さん。
エチオピアやコロンビアなど厳選した世界各地のコーヒーを提供していますが、どこの国のコーヒー豆も価格が高騰しているといいます。

sel lesser coffee
持田祥平 さん
「2~3割近くは高くなっていると思います」

その理由は?

sel lesser coffee 持田祥平 さん
「ブラジルで自然災害が広がり、すごく大打撃を受けた」
「ブラジルが、今一番、コーヒー豆の輸出が多いので、流通が少なくなって高騰につながっている」

コーヒーの主な産地であるブラジルの自然災害や天候不良による不作、また、歴史的な円安も影響し、コーヒー豆の高騰が続いています。

持田さんは、コーヒーとセットでスイーツを提供するなど、値段とともに、客の満足度も上げる努力をしています。

sel lesser coffee 持田祥平 さん
「店舗を持っていないので、固定費は掛からないが、どうしても仕入れで打撃は受ける」
「その他で、どうやってお客さんに楽しんでいただけるかというところを、まず第一に考えている」

そして、コーヒーとともに価格が高騰しているのが、チョコレートの原料、カカオ豆です。

ラ ショコラトリ ナナイロ 西森 亜矢 さん
「今年に入って、急激にカカオ豆自体の価格が上がっていて、さらに円安があって、輸送費も高騰している」
「3倍くらいの価格であがっている」

そう話すのは、出雲市にあるチョコレート専門店。
カカオ豆の買い付けから、焙炒、製造、販売と全て、自社で行っています。
原料のカカオ豆は、南米コロンビアから1年分をまとめて仕入れているとのことですが。

ラ ショコラトリ ナナイロ 西森 亜矢 さん
「アフリカの方で、なかなか、カカオ豆が採れなくなっていて、気候の変動によって」
「アフリカの大規模農園が打撃を受けているということで、中南米のカカオが買われて減っていっている」

カカオの主な産地、西アフリカのガーナやコートジボワールで異常気象などにより、収穫量が激減。
コーヒー同様、影響が、世界中に広がっているとのこと。

こちらでは、来年分の商品に使う仕入れについて、粒が小さいカカオ豆や、輸送費が抑えられるアジア産のものを検討するなど、出来るだけ、販売価格に影響がないようしたいとしています。

ところで、チョコレート。
年間の消費量は、バレンタインデーのある2月が飛び抜けていて、夏は落ち込んでいますが、実は、これからの時期におすすめの食べ物ってご存じでしたか?

ラ ショコラトリ ナナイロ 西森 亜矢 さん
「カカオ豆はもともと、赤道直下の暑い国の果物なので、カカオ自体に紫外線を予防する効果があったり、夏バテを解消する効果があるので」
「夏にこそ食べると、日焼けも予防できるし、体が回復するということで、夏に食べることをおススメしている」

そんなチョコレートとコーヒー。
消費者としては、高級な嗜好品にならないことを祈るばかりです。

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