【西武】渡辺監督代行 初戦は黒星も…グラウンド外で示した「ビジョン」と「メッセージ」

チーム3連勝とはならなかった西武・渡辺監督代行

西武は28日の中日戦(バンテリン)に0―3で今季5度目の零封負け。成績不振で「休養」に入った松井稼頭央監督(48)に代わり、渡辺久信GM(58)が監督代行を務めた初陣は厳しい船出となった。

試合は3回にこの日一軍に再昇格したばかりのコルデロの拙守(記録は二塁打)でピンチを招き、先発した今井の野選と悪送球で先制点を献上。2年間、DHで起用されてきた中村剛を「4番・一塁」でスタメン出場させた打線は散発4安打に終わり、ベンチがタクトを振るう場面すらないままスコアボードに「0」だけを刻んだ。

まるでいいところなく終わったものの、チームを反転させようとする〝ナベQ流〟のリーダーシップも見られた。試合前のロッカールームで、渡辺監督代行はナインたちを前に「今日から交流戦が始まる。この交流戦は今までになく非常に大事になる。戦う姿勢、ファイティングポーズを見せていこう。(連勝した)ここ2試合はいい戦いをしている。必ず浮上していこう。9月にヤマが来るので、それまでにしっかり勝負できる位置まで上げていくためにみんなの力が必要。力を合わせて、今日からやっていこう」とゲキを飛ばした。

指揮官として明確なビジョンと的確な言葉でメッセージを伝えることは、松井監督にはなかなか見られなかったシーンでもある。コルデロの守備についても「覚悟の上で使ってるんで。痛いミスではありましたけど、そこはリスクを背負ってます」と認め「ウチは追っかけるしかないわけだから。ファイティングポーズをとっていかないといけない」と強調した。

借金は「16」まで膨れ上がったが、新体制でここからどう巻き返していくのか。

© 株式会社東京スポーツ新聞社