鵜の浜海水浴場に砂搬入 消失の砂浜 夏に向け整備 大潟区

柿崎区の工事現場から鵜の浜海岸に砂を搬入(奥)。敷きならした上で、人魚像の台座(手前)付近から西側(直江津側)約100メートルの範囲で海水浴場を整備。護岸が見える部分も整備するかは今後の砂の付き具合によるとしている(28日午後1時30分ごろ)

冬季波浪により砂浜が消失した大潟区鵜の浜海水浴場で、夏の開設に向けて砂を運び入れる作業が進んでいる。

同海水浴場を所管する上越市(柿崎区総合事務所)によると、砂は柿崎区馬正面での県の橋梁(きょうりょう)架け替え工事で発生する約2000立方メートル。トラック延べ約400台分で、23日から1日50~60台ペースで作業しており、当初より早く今月中にも搬入を終える見通し。

その後、6月20日ごろから、露出している緩傾斜護岸や砂の少ない部分に敷きならして海水浴場の面積を確保。人魚像の台座付近から西側(直江津側)に約100メートルの範囲を海水浴場として開設する。7月1日の安全祈願祭、同13日の海開きに間に合わせる予定。

同海水浴場は1月下旬以降、波や風により砂浜が大きく削り取られ、下の護岸や人魚像の台座が露出する事態に。地元関係団体や住民らが心を痛め、夏の開設を危惧していた。

開設に合わせ、誘導看板や立ち入り防止ロープの設置などの安全対策を講じる。柿崎区総合事務所の石澤親久次長は「県から協力いただきながら、地元の皆さんと連携し、安全に配慮して海水浴場を開設していきたい」と話している。一時退避している人魚像は、海開きまでに仮設置できるよう位置などを協議している。

市の委託で海水浴場を管理する大潟観光協会の佐野謙一事務局長は「報道を見た方から、旅館や協会にも問い合わせが入っている。無事に開設し、例年通り海水浴客の皆さんに来ていただければ」と願い、準備している。

1日延べ50~60台ペースで砂を運び入れ。作業は順調に進んでいるという

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