ハイテンションな“闘い”を経て芽生えた尊敬の念――生田斗真×ヤン・イクチュンが『告白 コンフェッション』撮影現場を振り返る

「カイジ」の福本伸行と、「沈黙の艦隊」のかわぐちかいじという日本漫画界が誇る黄金タッグによる原作コミック「告白 コンフェッション」が、生田斗真、ヤン・イクチュンの日韓実力派俳優W主演で実写映画化。
明日、5月31日(金)の公開を前に、『SCREEN+Plus』vol.90(発売中)にて掲載のインタビューをちょい見せします!
(撮影/藤本和典 取材・文/佐久間裕子)

大学時代の親友だったふたりが雪山で遭難。死を覚悟したひとりは16年前に犯した自分の罪を告白しはじめる――。

上映時間は74分。猛吹雪の山小屋という閉鎖された空間を舞台に、生田斗真とヤン・イクチュンが繰り広げるハイテンションな“闘い”から目が離せなくなること必至だ。

「すごくハードな撮影でしたが、イクチュンさんは非常に忍耐力も集中力もある俳優さんだと思いました。感情の最高値はここなんだろうなと思う瞬間を何度も何度も超えていくんですね。その感情を構築していく方法と、自分を解放するパワーを間近で見ることができて、たくさん刺激を受けました」(生田)

「生田さんは自信を持って表現なさる俳優さんだと思いました。意外に思われるかも知れませんが、自分に自信を持つということが私に足りない部分なんです。なので、現場で自信を持って表現していらっしゃる生田さんを見ると、すごく頼もしく感じました」(ヤン)

撮影期間は約2週間。映画を撮るためには短い期間ではあるが、常にテンションを高く維持するのが大変だったと声を揃える。

「休みのときは泥のようになって休むということを意識したかも知れないです。1カット終わるたびに外に出て、光を浴びて。本番に向けて力を温存していました」(生田)

「撮影期間中、何日かお休みがあったのですが、私はスタッフさんと軽く一杯飲みに行ったりしました。それもリラックスするためです。例えば、思いきり腕に力を入れてうまくパンチができないときは、一度力を抜いてから集中力を高めると一瞬で良いパンチが出せることもあるんです。演技もそれと同じだと思います。一度極限まで緊張を高めた後は、リラックスしてエネルギーを補充する必要がります。生田さんが太陽の光を浴びたとおっしゃったように、俳優にはそういう時間が必要なんだと思います」(ヤン)

アジアのエンターテイメントが注目を集める現在、「良い作品を作り出し続けること」がふたりの共通する思いのようだ。

「エンターテインメントの世界は国境がなくなってきている感覚がありますよね。韓国の作品も日本の作品も、世界中どこでも見られる環境になっているので、今まで以上に自分たちのやっていることに自信と誇りを持って、たくさん勉強して良い作品を作りだしていきたいと思います。韓国と日本はお隣同士ですからね。エンターテイメントを通じて、もっともっと親交を深めていきたいですね」(生田)

「私も日本のことは一番近い国だと思っています。韓国はいろんな面で日本から影響を受けてきましたし、2000年代に入ってからは韓国のドラマや映画、音楽も日本で楽しまれるようになりました。お互いに相手の国の影響を受け、今いろんな形で少しずつ実を結んでいるように思います。せっかくなので、その実から取り出した種を蒔き、良い作品を生み出せるクリエイターがもっともっとたくさん登場するといいなと思います。私も一生懸命頑張るので、日本のクリエイターのみなさん、素敵なシナリオをお待ちしています(笑)」(ヤン)

「それ、僕にもお願いします!(笑)」(生田)

『告白 コンフェッション』
5月31日(金)公開

<STORY>
大学山岳部OBで親友の浅井(生田斗真)とジヨン(ヤン・イクチュン)は、16年前、大学の卒業登山中に行方不明となって事故死とされている同級生の西田さゆり(奈緒)への17回忌となる慰霊登山中、猛吹雪により遭難してしまう。脚に大怪我を負ってしまい、死を確信したジヨンは、実は16年前にさゆりは自分が殺害したのだと浅井に‘告白’する。長きに渡り背負ってきた十字架を降ろしたことで安堵し、死を受け入れたジヨンだったが、その直後、眼前に山小屋が出現し、二人は一命を取り留めることに――。

<CAST/STAFF>
出演:生田斗真 ヤン・イクチュン
監督:山下敦弘
原作:原作 福本伸行 作画 かわぐちかいじ『告白 コンフェッション』(講談社「ヤンマガKC」刊)
配給:ギャガ

©2024福本伸行・かわぐちかいじ 講談社 『告白 コンフェッション』製作委員会

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