ブラジルCPI、5月中旬の前月比伸びは予想下回る 洪水影響不透明

Luana Maria Benedito

[サンパウロ 28日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が28日発表した5月中旬の消費者物価指数(CPI)は前月比0.44%上昇した。伸びは前月の0.21%から加速したが、ロイターがまとめたエコノミスト予想の0.48%は下回った。

前年比上昇率は3.70%で、エコノミスト予想(3.72%)より低い伸びとなったほか、月中旬の数字としては2020年10月以来の低水準となった。

中央銀行目標の3%プラスマイナス1.5%ポイントの範囲には引き続き収まっている。

対象9部門のうち8部門が前月比で上昇。医薬品と燃料価格の上昇で医療と輸送が押し上げられ、全体をけん引した。

今回の数字は、リオグランデドスル州で今月約170人が死亡した洪水を反映した最初の指標。B.サイドス・インベスティメントスのエコノミストは、今回の統計内容は6月の中銀会合で予想される25ベーシスポイント(bp)の追加利下げと合致すると述べた。

ただ、コメや小麦などの製品から一段の圧力が生じることが依然予想され、洪水がインフレに及ぼす影響の全容はまだ不透明と慎重な見方を示した。

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