マスク氏、テスラ株主を米工場に招待 報酬案へ支持働きかけ

Hyunjoo Jin

[サンフランシスコ 28日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が、自身の報酬案への賛否を問う投票が行われる6月13日の株主総会の前日に15人の株主をテキサス州の工場に招いて案内することになった。同社がウェブサイトで明らかにした。

記録的高額となる560億ドルの報酬パッケージは2018年の株主総会で承認されたが、その後一部の株主が高すぎるとして取り消しを求めて提訴。デラウェア州衡平法裁判所は今年1月、原告側の主張を認め、この報酬パッケージの取り消しを命令した。

株主投票はマスク氏のCEOとしての適格性に関する事実上の「信任投票」と見なされている。

テスラはマスク氏の報酬が再び承認されるよう異例の働きかけを行っている。同社取締役会は、マスク氏が手がける数々の事業の中でテスラの優先度を高くするのに必要と報酬を正当化している。

テキサス工場のツアーも株主の支持獲得に向けた働きかけの一環で、マスク氏が他の幹部らと共に「サイバートラック」と「モデルY」の生産ラインを案内する見通し。

米議決権行使助言会社のグラスルイスは、マスク氏の報酬案に反対するよう株主に推奨したと明らかにしている。

© ロイター