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名優ソン・ガンホのドラマ初主演で話題の『サムシクおじさん』がディズニープラス スターで独占配信中だ。1950年代末から60年代の韓国を舞台に、戦争中にも家族や友達たちに1日3食を食べさせ、空腹にさせなかった男「サムシク(3食)おじさん」ことパク・ドゥチルをソン・ガンホが演じている。(以下、一部ネタバレを含みます)
■ソン・ガンホ初主演ドラマ『サムシクおじさん』序盤ストーリー&見どころ
『サムシクおじさん』の主人公ドゥチルは、表向きは製菓屋と精油会社の経営者だが、実態は2派の闇組織をうまく操り、権力者たちから命ぜられた汚れ仕事を請け負う謎のフィクサーだ。
そのドゥチルが自らの野望のために口説き落としたい人物がいる。内務部のエリート課長・キム・サン(ピョン・ヨハン)だ。「国民が1日に3食食べることが当たり前の社会をつくる」という自分と同じ夢を持つサンに、あの手この手を使って急接近する。
国家再建事業計画の立案メンバーであるサンを国務総理に仕立て、ドゥチル自らが国会を掌握しようと画策しているのだ。
信用ならないドゥチルと距離を置こうとするサンだったが、現大統領の不出馬宣言を撤回させることに忙殺される内務部長官のせいで、国家再建事業計画を実現させることができない。さらに職まで失ったサンは、夢を実現するためにドゥチルの言葉に耳を傾け始める。
いっぽう、次期大統領の座を狙う国会議員のカン・ソンミン(イ・ギュヒョン)は、かなりの曲者だ。国会議員になるためにソンミンが犯した罪を知るかつての部下パルボンの影におびえ、パルボンの殺害をドゥチルに命じる。
ドゥチルは、かつてソンミンを裏切った罰として塩田で強制労働中のテミンを訪ね、パルボン殺害を命じる。足枷をはめられ塩づくりを強いられるテミンの姿がなんとも痛々しい。
朝鮮戦争休戦後の混沌とした時代に、純粋に「豊かな国づくり」を目指すサンと、真の目的が見えない謎の男ドゥチルとの駆け引きがとても興味深い。
また、陸軍本部の取り調べを受けるサンやドゥチルの口から過去の出来事が少しずつ語られることにより、点が線となり、面となっていくというストーリー校正も秀逸だ。
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■『サムシクおじさん』塩田シーンの撮影地、全羅南道・新安の観光スポット
『サムシクおじさん』の塩田シーンの撮影が行われたのは、韓国南西部にある全羅南道・新安(シナン)だ。新安は、有人・無人合わせて1,004(チョンサ)の島があるといわれており、ハングルで同じ文字を書くことから「天使(チョンサ)の島」と呼ばれている。
澄んだ空気、きれいな海水、豊富な日照量という自然環境に恵まれた新安では、13の島を中心に沿岸の干潟で良質の天日塩の精製が盛んに行われている。
新安の島々の中で、近年特に注目されているのが「パープル島」だ。
朴只島(パッチド)と半月島(パノルド)という2つの島に栽培された桔梗の花と農作物のコールラビ(野菜の名前)の色にちなみ、島内の住宅の屋根や橋などがすべてパープルカラーに塗られている。SNS映えするスポットとして、人気が高い。
木浦総合バスターミナルからのバスが到着する安佐島(アンジャド)から全長1.5キロあまりのパープル橋を渡り、朴只島を経由して半月島へと渡る。シャツや帽子など紫色のものを身に着けていれば、入場料(大人 5千ウォン)が無料になるというシステムも面白い。
毎年5月中旬から下旬にかけて開催されるラベンダー祭りにあわせて訪問するのもいいだろう。
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●新安・パープル島へのアクセス
ソウル駅または龍山駅から木浦駅までKTX(韓国高速鉄道)で約2時間40分。木浦総合バスターミナルから2004番バスで邑洞バス停まで約1時間45分。そこからタクシーで約10分。