ジョージア「スパイ法案」成立へ、議会が大統領拒否権覆す

Felix Light

[トビリシ 28日 ロイター] - 旧ソ連構成国ジョージアの議会は28日、外国から資金提供を受けている団体を規制する「外国の代理人(スパイ)」法案に対しズラビシビリ大統領が発動した拒否権を覆した。数日内にも議長の署名を経て成立する見通し。

法案は資金の20%以上を外国から受け取っている団体に「外国の代理人」として登録を義務付け、違反した場合に罰金を科すほか、厳しい情報開示義務も課す。

議会で採決が行われる中、議事堂の外では数千人の反対派が抗議デモを行った。

ズラビシビリ大統領は採決後、与党が「ロシアの奴隷」を選択したと批判し、国民に10月の議会選での政権交代を訴えた。

米英や欧州連合(EU)は法案を批判し、米国は制裁を警告している。

EUは声明で、拒否権を覆す投票は極めて遺憾だとし、「あらゆる選択肢を検討している」と述べた。

EU加盟を目指すジョージア政府は、法案に対する西側の反対は脅しだと反発している。

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