雨の日の『犬の散歩』注意すべきポイントとは?愛犬を不快にさせないために気をつけたいことまで

雨の日の犬の散歩に行く?行かない?

雨の日の犬の散歩に行きますか?という質問に「NO」と答える飼い主がほとんどです。「室内でトイレができるから行かない」「濡れるとお手入れが大変だから行かない」「犬が行きたがらないから行かない」など、その理由は様々です。

「YES」と答える飼い主の事情はどうでしょうか。「外に出ないと排泄ができないから行く」「散歩に行くまで吠え続けるから行く」「無駄吠えやイタズラをするから行く」など、こちらも理由は様々です。

数日お散歩に行けない程度であれば問題ないかもしれませんが、梅雨の時期など、1週間も2週間も雨の日が続くこともあります。そうすると、散歩へ行けないことによるストレスや不満をぶつけるかのように、無駄吠えやイタズラをしたり、ごはんを食べなくなったり、脱走を試みる犬もいるようです。

雨が止んだ隙を狙ったり、小雨になったときを狙ったりなど、5分でも散歩に出てあげることができれば、犬のストレスや不満を緩和してあげることができるでしょう。

雨の日の「犬の散歩」で注意すべきポイント

では、雨の日に犬の散歩をする際に、注意すべきポイントにはどのようなことが該当するのでしょうか。

濡れる範囲を少なくする

フルカバータイプのレインコートを着せるなど、犬の体が濡れる範囲を少なくしましょう。「オーバーオールタイプ」とも呼ばれています。

フルカバータイプのレインコートは、頭・顔・しっぽ・手足の先が出ています。手首・足首まで覆うことができ、フードを被ることができれば、鼻先が濡れる程度で済みます。

外で排泄をする必要がないのであれば、お腹周り・おしり周り・しっぽも含め、全身をすっぽり覆うことができる商品もあります。

レインコートは、愛犬が嫌がりにくいタイプを着せ、濡れる範囲を少なくすることが最大のポイントだと思います。様々なタイプがありますので、複数を試してみましょう。

帰宅後に犬の手足を洗う

雨で濡れた地面には、放置された犬の糞尿・野良猫や野生動物の糞尿・ポイ捨てされたタバコの有害物質・農薬など、様々な汚物が流れ出ています。

散歩から帰ったら、犬の手足を洗いましょう。ぬるま湯で洗い流すだけでも十分です。心配されるときは、シャンプーを使っても構いません。

ドライヤーでしっかり乾かす

犬の手足や体が濡れたときは、ドライヤーで十分に乾かしましょう。タオルドライのみでは不十分です。

湿ったまま放置していると、犬の皮膚の常在菌が繁殖し、悪さをします。痒みが出たり、皮膚病の原因になったりします。

肉球を保湿する

手足をドライヤーで乾かした後は、肉球を保湿しましょう。犬用の肉球クリームを使用します。市販のものでも構いませんし、動物病院で処方してもらうこともできます。

濡れた後、ドライヤーで乾かした肉球は、乾燥しやすいです。乾燥を放っておくと、痒み・指間炎・乾燥によるひび割れなどの原因になります。

昼間のうちに排泄を終える

雨の日の夜間の犬の散歩は、大変危険です。車のドライバーには、濡れた地面は光って見えます。道路を歩く人や犬の発見が遅れることがあります。

外に出なければ排泄することができない犬の散歩は、昼間のうちに終えるようにしましょう。夜間は、マナーベルトやおむつをするなどで対応するとよいと思います。

まとめ

雨の日の犬の散歩で注意すべきポイントを5つ解説しました。

  • 濡れる範囲を少なくする
  • 手足を洗う
  • ドライヤーで乾かす
  • 肉球を保湿する
  • 昼間のうちに排泄を終える

我が家には超小型犬と中型犬がおり、室内でトイレができますが、雨の日が続くと、外に出たがり、鳴き続けることがあります。

超小型犬であれば、傘をさし、抱っこ散歩をするだけでも気分転換になります。

中型以上の犬であれば、雨の日にも対応したペットカートが役に立ちます。工夫をしながら雨の日の散歩も楽しんでもらえるといいですね。

レインコートは、無理に着せなくても大丈夫です。ストレスや不満の原因になることがあります。汚れたり濡れたりした体のお手入れが適切にできれば問題ないでしょう。

(獣医師監修:後藤マチ子)

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