【ジャパンキック】モトヤスック、左フックで初回一撃KO勝利!瀧澤博人は右ハイキック、内田雅之は回転ヒジ打ちで劇的勝利

モトヤスックが初回に左フックでTKO勝利を飾った

ジャパンキックボクシング協会
『challenger2 〜Beyond the limit〜』
2021年5月29日(土)東京・後楽園ホール

喜入が右ローを放つ

▼メインイベント 67kg契約3分5R
◯モトヤスック(ジャパンキック ウェルター級王者/治政館)
TKO 1R 1分09秒 ※左フック
●喜入 衆(元ルンピニージャパン ウェルター級・初代muaythai openウェルター級王者/NEXT LEVEL渋谷)

モトヤスックは、昨年1月に政斗との同門対決タイトルマッチを制し初代ジャパンキックウェルター級王座を獲得。同3月に高校を卒業したばかりの治政館の若きエースだ。今年1月には、NJKFとの交流戦で、NJKFウェルター級2位の野津良太に2R TKO勝利を収めており、絶好調だ。

モトヤスックのこの左フックがアゴを打ち抜いた

対する喜入は打たれても前に出るタフネスを武器に、70戦以上のキャリアを誇る。これまでRISE、J-NETWORK、シュートボクシングなど様々なリングで活躍し、LPNJウェルター級、MuayThaiOpenウェルター級、J-NETWORKスーパーライト級の三冠を手中に収めてきた。

1R、喜入がテンポ良く左右のローを蹴る。すると、モトヤスックが喜入が右ローを蹴ると、強烈な左フックをクリーンヒット。これが喜入のアゴを打ち抜き、喜入が吹っ飛ぶように倒れてダウン。喜入そのまま棒のようになって痙攣して動くことが出来ず。レフェリーがストップした。モトヤスックが1R衝撃TKO勝利を飾った。倒された喜入はしばらく動くことは出来ずに担架で運ばれた。

勝利したモトヤスックは「僕に時間をください」とファンに呼びかけ「先日、私ごとですが、自分の応援してくれていたおじいちゃんが亡くなってしまいました。今日は見守ってくれていると思うので挨拶だけさせてください。おじいちゃん本当にありがとうございます」と今は亡き祖父に勝利を捧げた。

また、モトヤスックは8月22日のジャパンキックのメインイベントで、元WKBA世界ウェルター級王者・緑川創との対戦が発表された。

緑川(左)とモトヤスック(右)の対戦が決まった

対戦が決まった緑川はリングに上がり「武田(幸三)さんからオファーいただいて、若くて勢いのある選手とやってくれと言われて引き受けました。連戦ですが、容赦なくぶっ飛ばします」とコメントした。

馬渡(左)が大差の判定勝利を収めた

▼セミファイナル 日泰国際戦56.5kg契約3分5R
◯馬渡亮太(WMOインターナショナル スーパーバンタム級王者・元タイ国チェンマイスタジアム認定バンタム級王者・元ジャパンキック バンタム級王者/治政館)
判定3-0 ※三者とも50-46
●ポンチャン・ペッノンセン(タイ)

馬渡は、長くしなやかなミドルキックと殺傷力の高いヒジを武器とする。昨年10月には、福田海斗に大差の判定で敗れたが、福田から得意のヒジ打ちでカットを奪うなど、善戦した。今年1月にはWMOインターナショナル・スーパーバンタム級王座を獲得し、3冠を達成した。

対戦相手のジョムラウィーは、アグレッシブなファイトが好まれるタイのTVマッチのタイ国TV9ch バンタム級王座や、タイ国パタヤスタジアム バンタム級王座を戴冠した実績を持つ強豪だ。

1R、馬渡が右ミドル、ロー、右ボディストレートでポンチャンを圧倒する。ポンチャンは随所でヒジ打ちを狙う。2R、馬渡は左右の前蹴り、右のパンチでポンチャンのボディを攻める。ポンチャンは近距離のヒジ打ちを、馬渡の右目の上のあたりにヒットさせて、出血させる。

3R、左右の前蹴りをボディに蹴りながら前進する馬渡。ポンチャンは近距離でヒジ打ちを狙う。4Rには馬渡が右ストレートをヒットさせ、パンチをまとめる場面も。ポンチャンは左ヒジを根気強く打つが、馬渡が手数と蹴り技でペースをキープする。

一航(左)との対戦が決まった馬渡(右)

5R、馬渡が右の前蹴り、左右のフックから左ミドルなどのバリエーションを見せる。ポンチャンも左ミドルを蹴るが、馬渡がペースを掴ませずに判定勝利した。馬渡はWBCムエタイ日本統一バンタム級王者であり、NJKFの看板選手である一航との対戦が決定した。

勝利した馬渡は「8月にNJKFの一航選手と試合が決定しました。100倍くらい強くなって来るので楽しみにしていてください」、対する一航は「しっかり仕上げて勝ちに行きたいと思います。お兄ちゃんが(馬渡に)勝っているので、僕もこんなところで負けていられない。差をつけて勝ちたいと思います」と語った。

瀧澤が衝撃KO勝利を飾った

▼日泰国際戦59kg契約3分3R
◯瀧澤博人(WMOインターナショナル フェザー級王者・元日本バンタム級王者/ビクトリー)
TKO 2R 2分35秒 ※右ハイキック→レフェリーストップ
●コンゲンチャイ・エスジム(元タイ国ルンピニースタジアム認定バンタム級3位/エスジム・タイ)

瀧澤は長いリーチを活かしたしなやかな蹴りと飛び膝蹴りを得意とし、2014年10月に当時無敗の重森陽太を下し、新日本キック日本バンタム級王座を獲得。ジャパンキックには2019年5月のプレ旗揚げ興行から参戦し、昨年11月にはWMOインターナショナル・フェザー級王座を獲得している。

コンゲンチャイは元タイ国ルンピニースタジアム認定バンタム級3位のランカーだ。

1R、瀧澤が左ジャブで牽制。コンゲンチャイは右ロー、右フックを強打。瀧澤はコンゲンチャイの前進には、冷静に左フックやワンツーを見舞う。

2Rになると、コンゲンチャイが更に圧力を強めて左フック、右ローを出す。コンゲンチャイの前進に瀧澤は左ジャブ、左の前蹴りを合わせる。すると、瀧澤がコンゲンチャイに左の縦ヒジをヒットさせ、右ハイキックをの顔面にクリーンヒット。コンゲンチャイは糸が切れたように倒れてダウン。様子を見てレフェリーがストップし、瀧澤が勝利した。


石川(左)がジョッキーレック(右)のパンチに対応出来ずに判定負け

▼日泰国際戦53.3kg契約3分3R
●石川直樹(ジャパンキック フライ級王者・スック ワン キントーン スーパーフライ級王者・元日本フライ級王者/治政館)
判定0-3 ※29-30
◯ジョッキーレック・ZERO(元タイ国イサーン地区スーパーフライ級王者・元DBSスーパーフライ級王者/ZERO・タイ)

石川の右ロー

石川は、ジャパンキックのエースとしてプレ旗揚げ興行から参戦し、初戦は5R KO勝利を収めているが、その後は仲山大雅やHIROYUKIなどの強豪選手を相手に、勝ち負けを繰り返している。今回で完全復活を狙いたいところだ。

ジョッキーレックは元タイ国イサーン地区スーパーフライ級王者・元DBSスーパーフライ級王者の肩書きを持つ。

1R、両者とも左ジャブ、前蹴りで距離を取る。ジョッキーレックは右ローを強打。終盤になると、石川が圧をかけて右フックを見舞う。

2R、ジョッキーレックが右ミドルを多用。両者とも緊張感のあるヒジ打ちの攻防を展開する。石川はパンチを見せながら隙を伺うが、ジョッキーレックが右フックを2度ヒットさせてこれを効かせる。このラウンドはジョッキーレックか。

3R、逆転を狙って攻め続ける石川だが、有効打を与えることは出来ず。ジョッキーレックは右ローなどの蹴り技で逃げ切った。ジャッジは3者とも2Rに有効打のあったジョッキーレックを支持。ジョッキーレックが判定で勝利した。

内田(右)が右のパンチをヒットさせる

▼ライト級3分3R
◯内田雅之(ジャパンキック ライト3位・元日本フェザー級王者/KICK BOX)
TKO 3R 3分00秒 ※右回転ヒジ打ち
●興之介(同級4位/治政館)

内田のこの回転ヒジ打ちが決まり、3分丁度でTKO勝利

内田はパンチのテクニックや左右のローを武器とする元日本フェザー級王者の肩書を持つ大ベテラン。対する興之介は、切れ味鋭い蹴り技を持ち味とする同級4位。

長い距離のミドルを多用する興之介に、内田が1Rに右フックでダウンを奪う。2Rには右ストレートでダウンを追加。

さらに、3Rに内田がタイミング良く右フックをヒットさせて3度目のダウンを奪う。このまま終了かと思われたが、内田が3分00秒丁度で右の回転ヒジ打ちを興之介にクリーンヒット。興之介が吹っ飛んで倒れて、額のあたりから大出血。レフェリーが試合をストップし、内田が衝撃TKO勝利を飾った。


▼55kg契約3分3R
◯義由亜JSK(治政館)
判定3-0 ※三者とも30-28
●中島大翔(GETOVER)

▼ウェルター級3分3R
●山内ユウ(ROCK ON)
判定0-3 ※三者とも27-30
◯正哉(誠真)

▼女子ピン級2分3R
◯藤原乃愛(アマチュアKNOCK OUT女子45kgリーグ戦優勝/ROCK ON)
判定 3-0 ※三者とも30-27
●須藤可純(ミネルヴァ ピン級6位/NJKF・笹羅)

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