「中国のグリーン産業に感謝を」 ハーバード大教授

「中国のグリーン産業に感謝を」 ハーバード大教授

中国の風力発電機大手、新疆金風科技(ゴールドウインド)がタイ北東部チャイヤプーム県に設置した風力発電機。(2023年10月5日撮影、バンコク=新華社記者/王騰)

 【新華社パリ5月29日】米ハーバード大学ケネディ行政大学院のダニ・ロドリック教授はこのほど、フランスの経済紙「レゼコー」に寄稿し、中国のグリーン(環境配慮型)産業は全世界に恩恵を与えているが、西側ではそれに気づいていない人もいると述べた。

 ロドリック教授は「グリーン産業:中国に謝意を伝える時が来た」と題する文章で、グリーン技術は気候変動に対応する上で極めて重要な全世界の公共財であると指摘。気候変動への対応でこれまでに収めた重要な成果の一部は、中国のグリーン産業に起源を持つとした。

 中国企業が生産能力を拡大し、規模の経済の優位性を発揮したことで、再生可能エネルギーのコストは大幅に低下した。再エネ関連価格はこの10年で、太陽光発電が80%、洋上風力発電が73%、陸上風力発電が57%、電池製品が80%それぞれ低下した。これら全てのことは、私たちが地球の温暖化を合理的な範囲内に抑えられるかもしれないという、気候分野の楽観的な見方を高めているとも指摘した。

 同氏は、グリーン産業関連知識の波及効果が国境を越えることで、中国のグリーン産業は全世界の消費者だけでなく、グローバルなサプライチェーン(供給網)内のその他の企業にも恩恵を与えているとの認識を示した。

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