【安田記念】「1人気8連敗中、2桁オッズが6勝」の波乱傾向 ソウルラッシュらの頭固定に“待った” 「高配当メソッド」

[過去10年]安田記念2024の人気傾向

6月2日に東京競馬場で第74回安田記念(GI、芝1600m)が行われる。

今年は、モレイラを配し悲願のGIタイトルを狙うソウルラッシュ、昨年の2着馬セリフォス、ヴィクトリアマイル8着から巻き返しを狙うナミュール、香港の最強馬ロマンチックウォリアーらが集結。

ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。

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■1桁オッズの頭固定は妙味薄

過去10年で1番人気は【2.3.3.2】で2016年以降、勝ち星から見放されている状況。単勝オッズ2.9倍なら【1.3.2.0】と馬券内率100%を誇るものの、単勝1倍台でも【1.3.1.0】で1勝のみというのはいただけない。ヴィクトリアマイルしかりNHKマイルCしかり、GIの中でも東京マイルは1番人気の成績が悪いレース。流れひとつ、位置取りひとつで結果に影響を与えやすく、1番人気に支持された馬でも勝ち切るという点では全幅の信頼は置けない。

2番人気も【0.1.1.8】と不振傾向。そのため単勝の平均配当は1648円と高めで、勝ち馬10頭のうち単勝7倍以上が8頭、10~40倍台が6頭を占める。NHKマイルC、ヴィクトリアマイル(2014~23年)の平均配当よりも上回っており、「単勝」は握っておきたいシーン。この傾向を考慮すると、1桁オッズになりそうなソウルラッシュはじめ、ロマンチックウォリアー、セリフォス、ナミュールらを頭固定にする馬券は危険かもしれない。

2着は3番人気以内が7回を占めるが、馬連の平均配当は5445円で3桁配当は1回のみ、万馬券が2回、10~30倍台が5回発生しており、人気サイドからの馬連でも妙味あり。さらに馬単の平均配当は1万686円で、万馬券が6回も発生している。

3連複の平均配当は2万2439円、3連単は12万4453円。不良馬場で行われた2014年に圧倒的1番人気のジャスタウェイが勝利したものの、2桁人気が2、3着に激走したことで3連単は37万3470円の払い戻しとなった。以降、3連単は10万~20万馬券は4回発生。

単勝50倍以上での馬券絡みは【0.1.0.58】なので、かなりの道悪にならない限りは「49.9倍以下」を線引きとして馬券を組み立てたい。勝ち切れない1番人気だが、軸の役目を果たしやすい傾向を踏まえると、1番人気を軸とした3連系で、ある程度絞り込みも可能となり高配当を期待できるだろう。

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◆著者プロフィール

シャト美(しゃとみ)
馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。

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