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アンディ・ウォーホルの著書『ぼくの哲学』(落石八月月訳)文庫版が5月29日に株式会社新潮社より刊行された。 2022年の京都京セラ美術館の柿落としとして開催された大規模回顧展の記憶も新しいウォーホルだが、一時代を画したポップアートの代名詞であり、天才の名をほしいままにしたアーティストだ。その唯一の著作という貴重な書で、1998年に初訳されて以後、ロングセラーとなっていた作品が待望の文庫化となった。 現在、英語圏ではペンギン・クラシックスに収録され、作家トルーマン・カポーティは本書に「ウォーホル氏ならではの驚くべき率直さは鋭く、正確で、尽きることなきエンターテイメントであり、啓蒙的でもある」という言葉を寄せている。
アンディ・ウォーホル語録
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ウォーホルは1928年、ペンシルバニア州ピッツバーグ生まれ。カーネギー工科大学でデザインを学び、ニューヨークに出てデザイナーとして活動したのち、30代になってからアーティストとしての活動を開始した。漫画やキャンベル・スープ、コカ・コーラなど誰もが知る消費社会の象徴を題材にした作品によって一躍世代を代表する画家となったが、時代の寵児らしくエッジの効いた言葉を多数残している。本書からその(ごく)一部を抜粋。 「どうして新しいか新しくないかがわかるのさ? 芸術なんて作ればもう新しくない」
「無というのはエキサイティングなんだ、無はセクシーじゃないか、無というのは恥ずかしいことじゃない」
「あらゆるものが化学物質に始まり、化学物質に終わると思う」
「ぼくには記憶がない。前の日のことなど覚えていないから毎日が新しい」