岡本綾子が最多出場、笹生優花の日本人初V 全米女子OPの日本人戦績を振り返る

2021年に日本人初Vを成し遂げた笹生優花(撮影:GettyImages)

<全米女子オープン 事前情報◇29日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇ 6583ヤード・パー70>

現地時間30日(木)から海外女子メジャー今季2戦目の「全米女子オープン」が始まる。1946年に設立された最古の女子メジャーだ。日本人がはじめて出場したのは1970年大会で、日本ツアー通算69勝の樋口久子とツアー通算3勝の佐々木マサ子の二人。そこからどんな選手が世界一の大会に挑んできたのか。これまで日本人の戦績を振り返ろう。

数多くの日本人が出場してきたなかで、出場回数がいちばん多いのは岡本綾子。1982年が初出場で、合計14回出ている。最高順位は87年のトータル3アンダー・2位タイ。ジョアン・カーナー(米国)、ローラ・デービース(イングランド)とのプレーオフに進むも、惜しくも優勝とはならなかった。予選落ちは1回だけと、海外の舞台で日本代表の強さを見せつけた。ちなみにその年は米ツアー賞金女王に輝いた。

同年にはアマチュアとして参戦した服部道子が21位タイでローアマチュアを獲得。現在日本女子プロゴルフ協会の会長を務める小林浩美は90年に初出場し、合計10回出ている。93年のトータル5アンダー・4位タイが最上位の成績となっている。日本ツアーでメジャー5勝を含む通算50勝を挙げている不動裕理は7回出場している。

2000年以降では宮里藍、横峯さくら、上田桃子など日本人の出場者数が増加。11年大会では2日目を終えて宮里美香が首位、宮里(藍)が2位に立った。悪天候の影響で日程が大幅に狂った競技は、最終日最終組で2人の日本人が優勝争いを演じたが、宮里(美香)が5位、宮里(愛)が6位タイに終わった。

20年大会では当時初出場の渋野日向子が2位に1打差の首位で最終日を迎え、惜しくも4位で終えた。渋野は前年の19年に「全英AIG女子オープン」で42年ぶり2人目の快挙Vを遂げており、海外メジャー2勝目がかかった最終日で大注目を集めた。

日本人が初の栄冠を獲得したのは翌21年大会。笹生優花と畑岡奈紗が首位タイで終え、初の日本人選手二人によるプレーオフが行われた。9番と18番の2ホールをプレーしたが決着つかず。サドンデスの延長戦となった3ホール目に2.5メートルのバーディパットを沈めた笹生が19歳351日の大会最年少優勝、日本人初の全米女子オープン制覇を成し遂げた。

昨年大会では男女を通じてメジャー史上最多となる22人の日本人選手が出場した。畑岡が1打差首位で最終日に臨むも、4位タイに終わった。今年は21人で、初出場となるのは藤田さいき、神谷そら、櫻井心那、竹田麗央、木村彩子、仁井優花、尾関彩美悠となっている。

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