顧問の"申請し忘れ"で大会出場できず…<将棋の全国大会にも出場経験ある強豪に悲劇>高校の囲碁将棋部 6000筆の署名集まるも認められず 「子どもに非はないのに」 北海道

全国大会出場経験のある、札幌光星高校(北海道札幌市)の囲碁将棋部が顧問の申請ミスで、5月30日から函館市で始まる将棋の北海道大会に出場できなくなりました。

■顧問は3人いたが…申請担当は1人でチェックできず

藤井聡太八冠の活躍で空前の将棋ブームが続くなか悲劇が(画像:資料)

将棋の北海道大会への出場を予定していたのは、札幌光星高校の囲碁将棋部に所属する個人戦の男子3人、女子1人と団体戦の男子1組3人です。大会への出場申請の締め切りは5月7日でしたが、顧問の1人が締め切り日を忘れ、10日に申請していないことに気づきました。囲碁将棋部の顧問は計3人で、申請を担当していたのは1人でした。大会が行われる函館市への交通機関や宿泊の手配はしていましたが、出場申請はしていなかったということです。高校によりますと、他の2人の顧問は交通機関などの手配をしていたので、出場の申請もしていると思い、チェックしませんでした。

■保護者が署名6000筆集めるも参加認められず

出場許可を求める6000筆の署名が集まったが…

高校は、すぐに主催者(北海道高校文化連盟など)に救済を訴えましたが、主催者は「大会要項の取り決めで受けられない」などと回答しました。関係者によりますと、高校の保護者説明会で話を聞いた保護者は「子どもたちに非はない」として、主催者に6000筆の署名を2回にわたって提出。出場の許可を求めましたが、認められませんでした。

■理由は「公平性」…大会パンフレット発注済みも影響

主催者は出場を認めない理由を、北海道大会の組み合わせ抽選が既に終っていることなどから、「公平性に欠ける」と説明。大会のパンフレットの印刷が発注済みだったことも影響しました。また関係者によりますと、顧問の申請ミスで出場できなくなる事態は、2023年にも2件起きていますが、救済措置などは取られず参加はできませんでした。

■個人戦の3年生女子は "春の全国大会" も出場できず

高校は「取り返しのつかない迷惑をかけた」と謝罪

札幌光星高校の囲碁将棋部は全国大会の出場経験がある強豪で、個人戦に出場する予定だった女子(3年)は、2023年秋の北海道大会で優勝。2024年3月に石川県で行われる全国大会に出場予定でしたが、能登半島地震の影響で中止に。5月30日からの北海道大会で、あらためての全国切符の獲得に意気込んでいました。札幌光星高校は「生徒や保護者の皆さんに取り返しのつかない迷惑をかけた。申し訳ない」と謝罪しています。

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