猫との『キス』で感染する可能性がある病気4選 いくら好きでもチューが危険な理由

猫との「キス」で感染する病気4選

1.パスツレラ症

猫の口の中にほぼ100%存在しているとされるのが「パスツレラ菌」で、猫とのキスや咬み傷、ひっかき傷などからパスツレラ症になる可能性があります。

パスツレラ症は発症すると風邪のような症状があらわれたり、重篤化すると敗血症や髄膜炎を引き起こす危険性があります。

また、噛まれたり引っかかれたりした傷口が腫れあがり、痛みを引き起こします。傷口はすぐに流水で洗い流し、菌を押し出すようにし、血が出るほどの傷口であれば必ず人の病院を受診しましょう。

2.トキソプラズマ症

トキソプラズマは、猫の排泄物に存在する寄生虫です。排泄後に猫が手足を舐めるなどした場合、猫の口内から人間に寄生する危険性があります

人間も含め多くの動物で広く蔓延している病原体ですが、成人で重症化する例はあまりありません。ただし、妊娠中に感染した場合は胎児に影響が出る可能性があるので注意が必要です。

3.コリネバクテリウム・ウルセランス感染症

猫からコリネバクテリウム・ウルセランス感染症に感染し、呼吸困難等で死亡したケースが報告されています。

症例はまだ多くはありませんが、ウルセランス菌を持つ犬や猫に接触することで感染すると言われているようです。

飼い猫が咳やくしゃみといった風邪の症状が出ている場合は、感染している可能性がありますので、獣医師に相談するようにしましょう。

4.カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症

カプノサイトファーガ・カニモルサスをはじめとしたカプノサイトファーガ属菌は犬や猫の口の中に常在している最近のひとつです。

そのため猫との「キス」でも感染する危険性があります。人が感染した場合、頭痛、発熱、吐き気、倦怠感、腹痛といった症状が見られます。

重篤化した場合、敗血症や髄膜炎を引き起こし、最悪の場合死に至るケースもあるので注意が必要です。

発症の確率は極めて低いとされていますが、免疫力が低下した高齢者や子供、持病のある方などは気を付けるようにしましょう。

「キス」以外にも注意すべきポイント

猫と口を付ける「キス」はしない、という方は多いかもしれません。しかし、上記の感染症は主に「噛まれた時」や「引っかかれた時」に感染するリスクの高い病気です。

他にも、猫と一緒に眠っていたり、「猫吸い」をしたりすることで病原菌を吸い込んでしまい感染するケースもあります。

猫と触れ合ってけがをした場合や、傷口を舐められたときはすぐに流水で洗い流すようにし、傷が深い場合や腫れ、発熱などの症状が出た場合はすぐに病院で診察を受けるようにしてください。

また、体調不良などで免疫力が低下している場合は感染しやすくなるので、猫との過度なスキンシップは避けるようにしたほうが良いでしょう。

まとめ

可愛い愛猫に対して、つい過剰にスキンシップをしてしまうことはよくあると思います。

しかし猫は人間とは異なる病原菌をたくさん持っている動物なので、触れ合うときには注意が必要です。

大好きな猫と触れ合えなくなることほど、私たち飼い主にとって辛いことはありません。

猫も飼い主も安全に暮らせるように、触れ合い方には注意して生活するようにしましょう。

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