一生に一度も使わないGAY会話 Lesson8.お祝いは “beefcake”一択でしょ?

部署異動により英会話能力の向上を余儀なくされた30代スーツリーマンのゲイ、ジョー。「英語への苦手意識を無くす」という目標を掲げ、アメリカへの留学経験があるドラァグクイーンのニュー子を頼ったものの、教えてくれるのは全く使う機会が無い英文ばかり!

さらにはインバウンド需要を見据えた友人でゲイバーのママであるツバサも加わり、月に一回の英会話教室は、たちまち井戸端会議状態に…。

第8回目は“beefcake”をキーワードに、生きた英語?を学んでいこう!

ーーイベントの下見で来ていたクラブにて…

ツバサ:…にしても、こ〜んな大きな箱で周年イベントを開催するだなんて、ニュー子さんやっぱりさすがだわぁ。

ニュー子:大袈裟ねぇ。界隈では一番大きな箱かもしれないけれど、一歩外に出たら、全然そんなことないのよ? って、なんでアンタたちまでついてきてんのよ(笑)。

ジョー:いいじゃん、いいじゃん。ニュー子さんもショーをするんだろ? すっげー久しぶりに観れるから楽しみだなぁ! 俺らからも何かお祝いさせてよ〜!

ツバサ:そうね! そうしたらこんな祝い方はどうかしら!? ついでに今月のゲイ会話もここでパパッと済ませちゃいましょ。今回は特別に文も絵もアタシに任せて!

【今月の一生に一度も使わない例文】
I will send beefcake instead of flowers to celebrate the anniversary event.

ジョー:人が集まってくること間違いなしってことは分かる! あとは…“beefcake”ってのは、マッチョたちのことか?

ニュー子:ジョー、アンタ8回目にしてようやくGAY会話の感覚を掴んできたわね。「beefcake=マッチョな男」というスラングとして使われているの。全体を翻訳すると「私は周年イベントの祝花の代わりに、beefcakeを送ります」という意味になるわ。

ジョー:にしても、特盛りすぎないか? こんなにマッチョをキャスティングしたら、ギャランティはいくらになるやら…。

ツバサ:そんな野暮なこと言わないで、夏のボーナス入るんでしょ? 私は好みのマッチョに声かけてみるから、ギャラはぜ〜んぶ頼んだわよ♡(早く特盛りbeefcakeを拝みたいわ〜〜!!)

■プロフィール

ジョー(T179 W85 35yo)
ゲイの鑑と言わんばかりな褐色肌の短髪黒髪ヒゲリーマン。本格的に英語必須なポジションに異動が決まり、本腰に。やめては入会を繰り返していた英会話教室に再び通い始め、ニュー子からもGAY会話を通して英語を学び始めることに。平日はスーツ勤務、休日は万年タンクトップ。

ツバサ(T170 W55 28yo)
新宿二丁目でゲイバーを営むやり手のママ。一見、物腰が柔らかそうな色白今風ノンケだがその実、常連には少々アタリがキツい。元々、大学では英語を専攻。外国人の来店者も見据えて更なる英語力向上を目指し、ジョーとともにニュー子から生きた英語を学ぶことに。

ニュートーキョーコ・トーキョー(通称:ニュー子)(T195 Wヒミツ♡)
学生時代、LGBTQ+への理解が進むカリフォルニア州に留学経験あり。帰国後にドラァグクイーンとして活動をスタート。性別や年齢、国籍などを問わず誰に対しても大らかで、来るもの拒まず、去るもの追わずなスタンス。年齢不詳で素顔も謎だが、普段は英語講師をしているというウワサも…。

イラスト/松本ゆうす
英文監修/Honoka Yamasaki
編集/芳賀たかし
記事制作/newTOKYO

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