北朝鮮「もしトラ」に備え? 取引を念頭にロケット開発急ぐ

軍事偵察衛星「万里鏡1号」を搭載して打ち上げられる新型衛星運搬ロケット「千里馬1型」=2023年11月21日、北朝鮮北西部東倉里の西海衛星発射場(朝鮮中央通信=共同)

 【ワシントン共同】米戦略国際問題研究所(CSIS)は28日、北朝鮮が、11月の米大統領選でトランプ前大統領が返り咲く「もしトラ」に備え、衛星運搬ロケットの開発を急いでいるとの分析を示した。技術的に弾道ミサイルと同じロケットの打ち上げ停止と引き換えに、制裁緩和や核兵器保有の容認を引き出す取引を念頭に置いている可能性を指摘した。

 CSISは、27日に北朝鮮が打ち上げに失敗した偵察衛星「万里鏡1―1」を巡り、空中爆発したロケットは新型ではなく、既存の「千里馬1型」を改良したものだとの見方を示した。エンジンにある程度の変更を加えた可能性が高いとしている。

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