「海印寺元住職によるセクハラ行為」を主張した女性が被告の裁判で「逆転無罪」=韓国

「韓国ヘインサ(海印寺)の元住職であるヒョヌン僧侶からセクハラ行為を受けた」と主張した女性が名誉棄損の嫌疑で起訴された裁判は、1審で「有罪」が認められていたが、2審では判決が「無罪」にひっくり返った。

ソウル中央地裁は29日、情報通信網法上の名誉毀損(きそん)などの嫌疑で起訴された被告A(女性)に懲役1年6か月・執行猶予2年を宣告した原審をひっくり返し、「無罪」を宣告した。

被告Aは2018年3月オンラインの掲示板に「ヒョヌン僧侶が酒を飲んだ後モーテルに私を連れて行き、セクハラ行為をした」と主張した。

被告Aは「ヒョヌン僧侶はモーテルの部屋に入り、ベッドの横のテーブルで洋酒を飲んだ。私にも酒を勧めたが私はこわくて一口も飲まなかった」とし「私が『海印寺に戻ろう』と言ったが、僧侶は『酔いがさめなければ帰れない』と言ってベッドに横たわった。そして私の手を引っ張り強引に横たわらせ、私の体を触ってきた」と主張した。

被告Aは同年5月に、韓国の調査報道番組でもインタビューに応じている。

ヒョヌン僧侶は「放送の内容はウソだ」として、被告Aと該当番組の制作陣を相手に刑事裁判を起こした。検察は番組の制作陣を不起訴処分にし、被告Aに対しては2020年1月に裁判を受けるようにした。

今回の控訴審で裁判所は「被告Aの主張したセクハラ行為に関する内容は主要な部分が一貫しており、一部の詳細な陳述が変動したといっても、虚偽だとみるほどの十分な証拠とはならない」とし「被告を訴えた人の陳述を容易に信じることも困難だ」と説明した。

© エイアイエスイー株式会社