田植えができない…水不足深刻化 悩むコメ農家 — 長岡市が支援策を発表【新潟・長岡市】

田植えができない…水不足深刻化

コメ農家にとって5月は田植えの季節です。
しかし、県内では中山間地を中心に、いまだ田植えができない農家がいます。背景には、深刻な水不足がありました。

いつもの年であれば、満々と湛えた水に緑の苗が揺れているはずの田んぼ。しかし今、水はほとんどありません。
■生産者 金内一幸さん
「ちょっとの雨はあるが、足しになるくらいの雨はここ最近ない。」

長岡市西中野俣の金内一幸さん。例年、この時期には田植えを終えていますが、今年は田植えの前に行う代掻きすらできていません。このような経験は初めてだといいます。水不足は、冬の雪と春からの雨の量が少なかったことが原因とみられます。

■生産者 金内一幸さん
「苗も伸びてそろそろ植えないといけない時期だがこんな状態で、もう大雨に期待するしかない。」

沢の水を貯める池にも、水は残り僅か。離れた別の沢からポンプで汲むなど、対応を考えていますが、道路を越えて水を移すのは簡単ではありません。金内さんはこの先、去年のような夏の水不足にも見舞われるのではないかと心配しています。

■生産者 金内一幸さん
「田植えができたとして、ある程度順調に育って、夏場また去年と同じ(水不足に)なれば、また白いコメになって収量や等級が落ちて収入がだいぶ減る。」

長岡市によりますと、市内では水不足により40haの田んぼで田植えの遅れなど影響がでています。このため、市内のコメ農家と園芸農家、ニシキゴイの養殖業者を対象に渇水対策にかかった経費の最大50%の補助を決めました。予算は1200万円で、ポンプやホースを購入したり借り上げる場合などの経費が対象です。

■長岡市 磯田達伸市長
「去年以上の渇水被害を想定しながら、早めに手を打っていきたい。農家や養鯉業者にできるだけ早い対策を取っていただくことを呼びかけながら、財政的な支援をしていきたい。」

補助を受けられる期間は9月10日までで、対象の事業に着手する前に市に申込をしてほしいということです。

© 株式会社新潟テレビ21