姫路城「鳥居先門」橋台跡を発掘 部材用の「ほぞ穴」も見つかる

発掘調査で見つかった鳥居先門の橋台跡=2月、兵庫県姫路市(同市提供)

 兵庫県姫路市は29日、国宝・姫路城の城下町跡(姫路市元塩町)の発掘調査で「鳥居先門」の橋台跡を確認したと発表した。橋台は石垣造りで、橋の部材を差し込む「ほぞ穴」とみられる穴や、石材表面の見栄えを整える加工痕跡も見つかった。市は「姫路城の城下町で明確な木橋の橋台跡が確認されたのは初めて。極めて重要な成果だ」としている。

 鳥居先門は姫路城の南東に位置する「播磨国総社」の鳥居前にあった。門の前に中堀に架かる木橋があり、今回、外側の橋台が見つかった。

 橋は江戸時代、主に祭礼の際に使われていたという。付近は1912~32年に複数回にわたって埋め立てられ、現在は国道2号が通る。

© 一般社団法人共同通信社