【ニュース特集】全国で急増「SNS型投資詐欺」

著名人になりすますなどSNSを悪用した投資詐欺が全国で急増しています。その手口や詐欺に遭わないための心構えなどを取材しました。

実業家の堀江貴文さんや前澤友作さん、そして経済アナリストの森永卓郎さん。これらはすべて画像を無断で使ってなりすました偽の広告です。街の声を聞いてみると、こうした広告を見かける人は非常に多いことがわかりました。

(街の人はー)

「私のアカウントに著名人から友達になってくださいとセミナーの勧誘がきました。知らない人だとひょっとしたら(被害に遭う可能性が)あるのかもしれない。」「投資すると20パーセントくらいのリターンがあるとか、ちょっと大きな儲けがあるような・・・絶対嘘だと思う。そんなリターンがある債権とか投資があるとは思えないので。」

こうした偽の広告にアクセスし、全国で被害が急増しているのが「SNS型投資詐欺」です。警察庁によりますと、今年1月から3月までに1700件(前年同期比+1429)確認され、被害額は219億3000万円と前の年の同じ時期に比べておよそ7.5倍も増えています。また、県内では今年1月から4月末までに12件の被害が確認され、被害額はおよそ9030万円に上っています。

「著名人を名乗った広告。これをアクセスしてしまうことによって詐欺に遭う人が県内でも発生しています。発生が続いているということが言えると思います。」(群馬県警・犯罪抑止対策室 星野直己室長)

具体的な手口はどういったものなのでしょうか。

今月、太田市で8900万円の詐欺被害が判明しました。50代の会社役員の男性は、2月上旬、SNSで「FX投資を無料で勉強できる」などと偽の広告を発見しました。男性はリンク先のアカウントから招待を受けて「有名な投資家の先生が主催する」などとした偽のグループに参加。その後、「投資するには指定口座への振り込みが必要」などと入金するよう指示され、合わせて20回にわたり、現金8900万円を送金しだまし取られました。当初は利益が出ていたと信じ込んでいた男性は「投資詐欺は知っていたが、まさか自分が被害に遭うとは思わなかった」と話しているということです。

「著名人を名乗っているので入口で信用してしまう。アプリ上では利益が出ているように表示されるがために成功体験を信じて繰り返してしまう。幅広い世代が被害に遭うことが予想され、特に40代から60代、なかには20代も被害に遭っています。」(星野室長)

被害に遭わないために私たちが気を付けるべきことを聞きました。

「著名人が名を売って投資を呼びかけるようなものは間違いなく詐欺だと思ってください。そういった広告にアクセスしないということを心がけてもらいたい。知人・友人とこの話題をしてもらって少しでも早く知識を高めてもらって自衛力を、防衛力をつけてもらいたいと思います。」(星野室長)

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