髙木三四郎、6・5新宿でのKO-D無差別級王座戦に向け「プロレスのルールの範囲内でガッチリ上野勇希に勝ちたい」

DDTプロレスが5月27日、東京・渋谷区のAbemaTowersで記者会見を行った。6月5日の東京・新宿FACEでKO-D無差別級王座を争う、王者・上野勇希と挑戦者・髙木三四郎が王座戦に向け意気込みを語った。

髙木は「KING OF DDT1トーナメント1回戦で上野勇希に勝って、挑戦することができたんですけど。1回戦、昨日(5・26後楽園ホール)も試合して、やっぱり上野勇希は強いしうまいと本当に思っています。でも自分もキャリア30年近くやっているので、プロレスのルールの範囲内で、ガッチリ上野勇希に勝ちたいなと思っています。プロレスって、反則は5カウントまで許されてますし、場外も20カウントまで許されてます。なので、自分らしく、今いろんなものから解き放たれて自由なスタンスですので。自由な戦いを6月5日のタイトルマッチではやりたいと思ってます。自由過ぎるくらい自由な戦いになると思うので、皆さんご期待ください」と力を込めた。

王者の上野は「僕の今までのKO-D無差別の防衛ロードは、ベルトを通して、対戦相手がそんなもんじゃないでしょって、もっと自分たちのもってるDDTを大きく見せつけてよっていうものを一番に求めて、それを受け止めて、それを超えていくという。そういう道でした。今回、髙木三四郎大社長はまさにDDT、髙木三四郎こそがDDTである。役職的には社長から外れて、さらに自由を叫ぶ新しい髙木三四郎で来てくれる。防衛を重ねていくなかで、髙木さんをもし超えることができたら、その先に僕自身2度目の両国国技館(でのメイン)という夢にあふれていて。ベルトを獲る前は、今まで感じたことがない夢の大きさに心が押し潰されそうになる瞬間もありながら、今回の髙木さん、一番いいタイミングなのかもしれないです。髙木さんを見てると、そんな自分が押し潰されちゃいけないよなって。もっとハチャメチャに、ムチャクチャに行かなきゃいけないよなって。KO-D無差別級チャンピオンこそが自由にいかないといけないって思えてますから。それは自由な激しい戦いになって、新宿FACEが今までもこれから先も全部ひっくるめたDDTな戦いになります。その先にはもっと僕がDDTを背負うために進んでいく道に、その一戦になると思います」とコメント。

このタイトル戦の勝者が7・21両国国技館で「KING OF DDT」を制覇したMAOの挑戦を受けるが、髙木は「昨日の会場内の空気を見てて、サウナカミーナであるMAOと上野の対戦を望む声が会場内では多くあったのかなと思ってたんですけど。速攻でエゴサーチしました。そしたら割と昔からDDTを見続けてるファンから、大社長とMAOの試合見たいよって書いてくれてるのが結構あったんです。それは自分のなかで原動力になっているのもあるし、もう1個、どう考えても自分とMAOのほうが因縁ありまくりでしょ。自分、車で3回ひかれてるんですよ! だから対戦するのに理由はいらないでしょ。僕が王者として挑戦者MAOを両国のメインで迎え撃ちます」と発言。

これを聞いた上野は「僕にはMAOちゃんに車で3回ひかれた因縁はないんですけど、両国のメインでこのベルトをかけて、MAOちゃんと試合ができるというのは、因縁どころか僕たちは強いつながりをもって。MAOちゃんは昨日トーナメント優勝して、僕の目の前に立つということは、MAOちゃんが上り詰めたわけじゃなく、UNIVERSALチャンピオンとして、別の場所で別の形で同じようにDDTを盛り上げるために、DDTを表現するために戦ってた2人が巡り合ったということですから。そこまでたどり着けたときには、ドラマティックな今のDDTを引っ張り続けている2人のものすごい大会にしてみせます」とキッパリ。

髙木は7・21両国大会をもってプロレスラー休業を発表しているだけに、6・5新宿でベルトを獲り、7・21両国で防衛に成功した場合の去就が気になるところだが、髙木は「そうなった場合、王者の責任感として、休養を撤回というより、いったんベルトを持ってる限りでは防衛戦をやり続けなきゃいけないと思ってるので。1回休養はストップになるのかな」と言及。

6・5新宿以降も、髙木は6月29日の都電プロレスでの鈴木みのる戦など、重要な試合が決まっているなかでの王座戦になるが、「やる前から負けることを考えるヤツいるかよというのがある通り、自分の勝つことしか考えてない。両国までの間、いろんな戦いがありますよ。どの試合もそうなんですけど、常に勝つことしか考えてないです。特に今回の試合においては勝つことが最優先。必ず勝つ気でいます」(髙木)と上野戦での必勝を期した。

すると髙木は「この試合のレフェリーは松井(幸則)さんですか?」と発言。今林久弥GMが「正式決定はしてないですけど、おそらく松井さんになるんじゃないかという気がします」と回答すると、髙木は「松井さんだと、ちょっと厳格なレフェリングなので…。自由な戦いと思ってるので、自由にやりたい放題やろうかなと思ってるので。検討の余地はないですかね?」と切り出したが、「与えられた状況のなかで頑張ります。というのが私のこの戦いに関する思いです」とポツリ。

5・26後楽園での前哨戦でも観客席やバルコニーでの戦いに発展し、ハチャメチャな戦いとなったが、上野は「タイトルマッチですから、ルールは厳守で。でも、髙木さんとやるというのは、チャンピオンとしての度量はありますから全部受け入れます」と話した。

最後に両者は「通常ルール」での戦いになることを確認。髙木は「DDTの世界観のすべてを背負ってオマエと戦うつもりでいるから」と上野に通告した。

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