東京都/東京メトロ有楽町線と南北線の延伸、6月に都市計画決定

地下鉄7号線(東京メトロ南北線)と同8号線(同有楽町線)の延伸を計画している東京都は、両線の延伸事業を6月に都市計画決定する。今月開いた都市計画審議会で計画を議決。都民への周知期間を経て正式決定する。建設費は総額4000億円で、2030年代半ばの開業を目指す。
29日に開いた24年第2回都議会定例会で小池百合子知事が明らかにした。
南北線は、新設する品川駅(仮称)と白金高輪駅間をトンネルで結ぶ。区間は港区高輪4~白金2。駅間の距離は約2・8キロで、このうちトンネル建設区間は約2・5キロとなる。品川駅ではJR線や京急本線に連絡する。工期は約10年。
有楽町線は豊洲駅から住吉駅を地下トンネルで結ぶ。区間は豊洲3~住吉2で、駅間の距離は約5・2キロ。このうちトンネル建設区間は約4・8キロとなる。工期は約10年。延伸区間には▽枝川駅▽東陽町駅▽千石駅(いずれも仮称)-の3駅を設ける。
有楽町線で新設する駅の工事を巡っては、「8号線枝川工区土木工事」を前田・西松JV、「8号線東陽町工区土木工事」を大成建設・竹中土木JV、「8号線千石工区土木工事」を佐藤・岩田地崎・森本JVが落札している。
南北線と有楽町線の延伸のほか、東京駅付近と東京ビッグサイトを結ぶ都心部・臨海地域地下鉄の新設に関し、小池知事は「早期事業化に向けて取り組み、交通ネットワークの充実を推進する」と述べ、事業化を加速する考えを示した。

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