セールスフォース、5─7月業績見通しは予想届かず 顧客の支出低調

[29日 ロイター] - 米顧客管理ソフト大手セールスフォースが29日発表した第2・四半期(5―7月)売上高・利益見通しは、いずれも市場予想に届かなかった。高金利長期化観測や物価の高止まりを背景に、同社製品に対する顧客の支出が低調となっているためだ。

最新見通しによると、第2・四半期の売上高は92億─92億5000万ドル、調整後1株利益は2.34―2.36ドル。LSEGがまとめた市場予想はそれぞれ93億7000万ドルと2.40ドルだった。

通期については売上高見通しは据え置いたが、営業利益率は従来の20.4%前後を19.9%に引き下げた。

第1・四半期(2―4月)は売上高が91億3000万ドルと、やはり市場予想の91億8000万ドルを下回った。一方で調整後1株利益は前年同期比44%増の2.44ドルで、市場予想の2.38ドルを超えた。

同社はこれまで多額の手元資金を買収に振り向けてきた。ただ物言う投資家からの圧力で自社株買いを拡大するとともに利益確保を重視することに軸足を移し、積極的な買収戦略は放棄している。

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