メルク、眼科用医薬品開発アイバイオ買収 最大30億ドル

Christy Santhosh

[29日 ロイター] - 米製薬大手メルクは29日、眼科用医薬品開発のアイバイオテックを最大30億ドルで買収することに合意したと発表した。

このうち13億ドルをまず現金で支払い、残る17億ドルは目標を達成できれば追加で支払う。また、アイバイオの網膜疾患治療薬「レストレット」を自社の新薬候補群に加える。同薬は糖尿病黄斑浮腫の治療薬として今年後半に中・後期試験に入る見通し。

メルクは主力のがん免疫療法剤「キイトルーダ」の特許切れを数年後に控えており、収益源を分散化するため買収を活発化している。

BMOキャピタル・マーケッツのアナリスト、エバン・セイガーマン氏は調査ノートで、アイバイオの買収は、眼科領域におけるメルクの限られた存在感の向上につながると指摘。

買収規模は小さめだが、メルクがキイトルーダの特許切れを前に「収益基盤の多様化を進めていることに勇気づけられる」と述べた。

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