ストリーマーSHAKA主催『スト6』師弟杯、30万人が激闘を同時視聴

ユーザーローカル提供の「生放送リアルタイムランキング」を元に、日本のインターネットの1週間の動きを多角的に紹介する「Weekly HOT Streaming」。

政治ニュース、ゲームの大会、アイドルのライブ、VTuberの配信………様々なジャンルの話題が飛び出すこの連載を読めば、あなたもきっとインターネットの多様性と面白さに改めて気づくはずだ。

なお、ランキングの仕様上、国外の配信の情報が入ったり、カウントされていない配信もあるだろうが、その点は何卒ご容赦を。

5月19日(日)から5月25日(土)までの配信をご紹介。今回は、VTuber・ストリーマーといったジャンルの垣根を超えた活躍が印象的な週となった。

出典:生放送リアルタイムランキング

ストリーマーSHAKA主宰『スト6』 師弟杯が注目集める

約7.7万人を集め、今回7位にランクインしたのは、ストリーマー・SHAKAさんのゲームイベント「LEGENDUS STREET FIGHTER 6 師弟杯」の配信。

YouTube、Twitchなどの配信プラットフォームを分析するWebサイト・Streams Charts(外部リンク)によると、大会のミラー配信も含め総視聴時間は190万時間、平均視聴者数は26万1,500人を記録。最高同時視聴者数(以下、最高同接)は、なんと30万6,709人

これは『ストリートファイター6』の開発元であるCAPCOM主催の公式大会にも引けを取らない盛り上がりだ。

ストリーマー間の関係性を生かした「師弟杯」

「LEGENDUS STREET FIGHTER 6 師弟杯」では、プロゲーマー・ストリーマー・VTuberたちが2人1組の「師弟」としてタッグを組み、総当たり戦の予選ラウンド、トーナメント形式の決勝ラウンドにて激闘を繰り広げた。

『ストリートファイター6』は、近年配信シーンで非常に人気のタイトル。「Crazy Raccoon Cup STREET FIGHTER 6」や「REJECT FIGHT NIGHT」などの大会を通して、同じキャラクターを使うプレイヤー同士の師弟関係や、因縁のライバル関係が既に存在している。

今回のイベントでは、それらの関係性を生かし、開催前から手の込んだキービジュアル公開や、勝利チームの予想投票などの施策も充実させ、より熱い盛り上がりを産んだ。

熱い戦いを制したのはドンピシャさんとひぐちさんのガイルチーム。優勝候補としての注目を裏切らないプレイでファンを魅了した。

ラプラス・ダークネスの異端すぎる生誕記念ライブ

最高同接約6.5万人で13位にランクインしたのは、VTuberグループ・ホロライブ所属のラプラス・ダークネスさんの異端すぎる生誕記念ライブ。

5月25日の誕生日を記念し、歌唱パートやバラエティコーナーなど盛りだくさんの内容の配信を行った。

ストリーマーたちと交流を深めてきた“ラプ様”

“ラプ様”の愛称で親しまれるラプラス・ダークネスさんは、2021年11月にVTuberユニット・秘密結社holoXのメンバーとしてデビュー。

女性VTuberグループであるホロライブは、大枠としてアイドル的なブランディングが図られている

他の事務所や企業に所属しない所謂個人勢のVTuberと比べると、(同じホロライブプロダクションの男性VTuberグループである)ホロスターズや、他の男性VTuberやストリーマーのコラボが、決して多いとは言い難い。

そんな中、ラプラス・ダークネスさんは、「スト鯖」「VTuber最協決定戦」などの大規模コラボ企画に積極的に参加し、ホロライブ以外の幅広いインフルエンサーやVTuber、ストリーマーとコラボレーションしてきた。

今では、素直で元気なキャラクターがジャンルの垣根を超え、多くのゲームファンから愛されている。

そんなラプラス・ダークネスさんの誕生日記念配信にはコスプレイヤーのえなこさん、ストリーマーのk4senさん、スタンミさん、蛇足さんなど、活動を通して出会ったさまざまな仲間たちが参加。

三次元と二次元の壁を超えて共演するユニークな光景となり、ホロライブの新たな可能性を感じさせるような配信となった。

にじさんじんの“詩子お姉さん”こと鈴鹿詩子が卒業へ

15位は、にじさんじ所属のVTuber・鈴鹿詩子さんの卒業発表配信。鈴鹿詩子さんの卒業を惜しむファンが集まり、最高同接は約6.1万人となった。

にじさんじの中でも個性派揃いの代、2018年にデビューしたにじさんじ2期生の鈴鹿詩子さん。

“詩子お姉さん”の愛称で知られており、「BL(ボーイズラブ)が好き」「婚活ガチ勢」などのパンチの効いたキャラクターで、VTuberの多様化の一端を担った存在といっても過言ではない。

シーンからの好感度も非常に高く、卒業発表の際にはXに関連ワードがトレンド入りするほどの話題となった。

メンバー限定で事前に卒業発表するも外部に漏れず

鈴鹿詩子さんの配信によれば、卒業理由は「挑戦したいことが複数あり、事務所との協議を重ねた上に卒業を選ぶことにした」とのこと。にじさんじの運営スタッフには、非常に感謝しているとも述べた。

また配信中、鈴鹿詩子さんはうたっこ(=鈴鹿詩子さんのファン)たちへの感謝の言葉をしきりに口にしていた。

ときには下ネタまじりの鈴鹿詩子さんの軽快なトークとの掛け合いを、コメントを通して繰り広げていたうたっこたちは、鈴鹿さんのコンテンツにはなくてはならない存在だったのだろう。

鈴鹿詩子さんは自身のYouTubeチャンネルのメンバーシップ限定配信にて先行してうたっこに向けて卒業を発表していたが、にじさんじ公式SNSからの公式発表まで卒業情報が外部に漏れることはなかった。

うたっこたちのデジタルリテラシーの高さも、鈴鹿さんの卒業と共に注目を集めている。

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